緒方惟準伝
定価
16,500 円(税込)
本体 15,000円
在庫状況: 在庫あり

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著者・編者略歴

なかやま・そそぐ…大正14年(1925),新潟市生まれ。昭和24年(1949)新潟医科大学卒業。岡山大学医学部教授。医学博士。退官後,同大学名誉教授。日本医史学会評議員,適塾記念会理事(大阪大学),日本生理学会特別会員。主著に『備前の名医難波抱節』(御津町,1971年)『岡山の医学』(日本文教出版,1971年)ほか。

内容

洪庵の嫡子で、ポンペ、ボードインらに学んだ惟準は、宮廷医療への西洋医学導入、大阪大学医学部・軍医学校の前身創設、大阪での医療基盤確立などに貢献。その自叙伝「緒方惟準先生一夕話」を軸として、著者が博捜した資料とともにその生涯と交遊を詳述。幅広く網羅された本書は、とりもなおさず幕末・明治初期の医学界をもものがたる基本図書。

目次

1 惟準の生誕と幼少期
2 加賀大聖寺および越前大野での修業
3 第一次長崎遊学時代と父洪庵の死
4 洪哉(惟準)の長崎への再遊
5 惟準のオランダ留学
6 幕府崩壊による惟準の帰国
7 朝廷への出仕、典薬寮医師に任命
8 浪華(大坂)仮病院の設立とボードイン
9 大村益次郎の遭難とボードイン・惟準らの治療
10 大阪軍事病院の創設と大阪府病院のその後
11 東京在勤時代
12 惟準の西南戦争従軍
13 再び東京勤務(陸軍本病院・文部省御用掛兼勤)
14 大阪鎮台病院長時代
15 医事会同社の設立と『刀圭雑誌』の発刊
16 東京適塾における門弟育成
17 陸軍軍医監兼薬剤監に昇任
18 『日本薬局方』編纂事業と母八重の死
19 陸軍軍医学舎長兼近衛軍医長に就任
20 近衛歩兵隊への麦飯給与と脚気予防
21 海水浴奨励と大磯海水浴場賞讃
22 日本赤十字社および東京慈恵医院の運営に参与
23 惟準の陸軍退官とその真相
24 陸軍内部の脚気問題と惟準
25 私立緒方病院の創設
26 緒方病院医事研究会の発足と会誌の発刊
27 貧民病院設立の企図と挫折
28 大阪慈恵病院の創設
29 『一夕話』終了
30 緒方一族および緒方病院の動向
31 緒方洪庵の贈位奉告祭と祝賀会
32 惟準のキリスト教入信と臨終
33 惟準の剖検および葬儀
34 惟準ならびに緒方一族の墓碑
35 惟準死後の緒方病院と緒方家一族
36 惟準の家族と緒方一族
37 緒方惟準の周辺の人々
38 著書・翻訳書・講義録写本・校閲本・論文・墓碑銘など
 ▼資料編(関係書簡など21篇収録)
 ▼緒方惟準および関係年表
 ▼参考文献一覧/掲載図版一覧
 ▼索引(人名/事項)

紹介媒体

  • 「産経新聞」朝刊

    2012年5月21日

    中田雅博

    文化

  • 「日医ニュース」第1220号

    2012年7月5日

    書籍紹介

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