そそうの哲学
定価
5,500 円(税込)
本体 5,000円
在庫状況: 在庫あり

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2刷出来(2019年11月)

内容

「上をそそうに、下を律儀に」

山上宗二が残した茶書、『山上宗二記』において、茶人の在り様をはじめ、もてなし・茶室・懐石・灰形・取り合わせの在り様に至るまで提唱されていた「そそう(麁相)」こそ、数寄茶湯の原点であり、哲学である。
藝道における修行論の研究を通して、「守破離」の「離」の境地、そこから生まれる「自然体」の姿としての「そそう」を見出す。
東アジア三国を貫いて響きあう、「そそうの哲学」試論。

【担当編集者より】
山上宗二愛が強い著者による修行論、名人論です。「そそう」といえば私世代は(悪い)飲み会コールを連想しますが、意外にもそれが、哲学的に深く、また善い意味をもつ言葉でもあることが、この本で追究されています。「そそう」の善い意味を知ったとき、案外、昔の飲み会コールにも数寄の源流があったのではないか、とつい疑ってみたくなります。今後の研究の発展を期待します。

目次

序 倉澤行洋

序章
 藝道の定義
 藝道の修行論についての先行研究
 本書の構成と研究方法

第一章 藝道における修行の段階論
 多段階論
 三段階論
 二段階論

第二章 『山上宗二記』における修行論
 「茶禅一味」の修行論
 名人の修行論
 茶人の修行論

第三章 数寄茶湯の風体「そそう」
 「そそう」の風体の登場
 茶書にみる「そそう」
 山上宗二の風体観
 「そそう」が登場する三つの背景
 山上宗二の「そそう」の特徴
 「そそう」の事例

第四章 「守破離」
 「守破離」の由来
 修行の三段階としての「守破離」
 茶道伝書にみる「守破離」

終章 「そそう」の現代的意義


主要参考文献
英文要旨

 
 

紹介媒体

  • 『月刊 なごみ』2020年10月号(通巻490号・第41巻第10号)

    2020年10月1日

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