近世日本の銅と大坂銅商人
本体価格
7,500 円(税別)
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著者・編者略歴

いまい・のりこ…1942年京都市生まれ。1965年東京大学文学部(国史学)卒業。1968年東京大学大学院人文科学研究科修士過程(国史学)修了。1978年住友修史室勤務、住友史料館に名称変更。2011年退職。

内容

近世日本は世界でも有数の銅輸出国であり、銅は長崎貿易の重要な輸出品であり続けた。また国内ではさまざまな銅製品が流通し、さらに真鍮などの銅関連市場が活況を呈した。銅の生産・流通をめぐる研究は近世史上の重要なテーマでありながら、それをになった商人たちの実態を示す既知の史料が乏しく、未開拓の部分が多く残されている。
本書は、その最大市場である大坂の銅商人社会が成立・変容する過程を軸にして、銅の生産・流通の歴史を通覧。住友家文書や初村家文書など関連史料を丁寧に読み解き、長崎貿易の動向・幕府の統制・相場の変動なども視野に入れながら論じた本邦初の銅の近世通史である。

目次

序 章
第一節 本書の目的
第二節 先行研究と問題点
第三節 使用する主な史料
 (一)住友家文書
 (二)初村家文書(別名峰家史料)
第四節 本書の内容と目的

第一章 大坂銅商人社会の成立と変容
第一節 大坂銅商人一覧
1銅屋/2銅吹屋/3銅問屋/4銅仲買/5銅細工人/6古銅類取扱い業者/7真鍮地銅屋・真鍮吹職/8居住町別一覧
第二節 「銅吹屋の時代」から「銅仲買と真鍮屋の時代」への移行
第三節 棹銅の製造法・南蛮吹の効用と銅吹屋
 (一)棹銅の製造法
 (二)南蛮吹の効用
 (三)銅吹所の設備と作業
第四節 銅吹屋仲間一七人の変容
第五節 真鍮産業の発展
 (一)京都における発展
 (二)真鍮座の周辺とその後
 (三)大坂における発展
 (四)真鍮産業のその後

第二章 大坂銅商人の長崎銅貿易
 第一節 定高制
 第二節 銅代物替
 第三節 運上付き請負い
 第四節 元禄銅座
 第五節 銅吹屋仲間の長崎廻銅請負い
 (一)銅輸出値段の引上げと前銀の支給
 (二)荒銅大坂集中令と産銅状況の全国調査
 (三)荒銅買入れ値段の調整
 (四)棹銅製造原価の確定
 (五)償い銀の確定と支給
 (六)長崎廻銅請負いと銅吹屋仲間

第三章 長崎会所の銅貿易と大坂銅商人
 第一節 御割合御用銅
 (一)御割合御用銅の仕法
 (二)銅輸出値段の切下げ
 (三)御割合御用銅と銅吹屋仲間
 第二節 第一次長崎直買入れ
 第三節 元文銅座の設置と荒銅買上げ方法
 第四節 長崎会所と幕府御金蔵
 第五節 第二次長崎直買入れとその後

第四章 地売銅と鉛鉱業
 第一節 近世の地売銅
 (一)鋳銭用銅
 (二)細工向き銅
 (三)対馬藩の貿易銅
 第二節 近世の鉛鉱業
 (一)近世鉛鉱業の位置
 (二)鉛山の分布
 (三)鉛の製錬法
 (四)鉛の消費と流通
 (五)残された課題

第五章 元文銅座と大坂銅商人
 第一節 元文銅座の鋳銭
 第二節 元文銅座後半の諸問題
 (一)元文銅座期の銅値段
 (二)元文銅座後半の諸施策
 第三節 元文銅座の勘定帳

第六章 明和銅座と大坂銅商人
 第一節 明和銅座の設置と銅の総体的統制
 第二節 明和銅座の地売銅統制
 (一)地売銅公定値段の決定
 (二)地売銅値段の推移
 第三節 古銅の統制
 第四節 明和銅座の財政
 第五節 専売制の継続と御用銅の廃止

終章

あとがき
索引(人名・事項)

紹介媒体

  • 『日本史研究』645号

    2016年5月

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