着衣する身体と女性の周縁化
定価
6,380 円(税込)
本体 5,800円
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着衣する身体と女性の周縁化

武田佐知子 編

  • 体裁
    A5判上製・500頁
  • 刊行年月
    2012年04月
  • ISBN
    978-4-7842-1616-1 C3039

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内容

着衣という共通の素材を通して、さまざまな社会におけるジェンダーのあり方を考察。グローバルな視点から、衣服と身体の表象について解き明かす論文集。取り上げる素材は、「民族衣装」「魔女」「リカちゃん人形」「マイケル・ジャクソン」等、多岐にわたる一書。

目次

第Ⅰ部 民族/伝統衣装とファッション

民族衣装における異装と共装 武田佐知子(大阪大学教授)

日本中世の着衣
―能楽の女装束を中心に―  
脇田晴子(石川県立歴史博物館館長)

チベット文化圏の服飾について 
森田登代子(桃山学院大学非常勤講師・国際日本文化研究センター共同研究員)

「超民族衣装」カンガの今とこれから
―スワヒリ地方における着衣の実践― 
竹村景子(大阪大学世准教授)

啓蒙専制期のマドリード社会と女性の衣服 
中本香(同上)

差異の標本としての「伝統衣裳」 
井本恭子(大阪大学准教授)

1920~30年代のソビエト・ファッション 
藤原克美(大阪大学准教授)

Sex and the Cityとポストモダン消費文化
―サラ・ジェシカ・パーカー/キャリー・ブラッドショーをめぐるファッション、身体、ファンダム― 
吉岡愛子(上智大学・青山学院大学非常勤講師)

            
第Ⅱ部 異装・共装

衣装と近世女性医師 太田妙子(大阪大学教授)

組掛―天皇・家元・武家をつなぐ紐 
津田大輔(滝川高等学校教諭)

唐代における宮女の男装について 
矢田尚子(東北大学助教)

着衣の媒介性と喚起力
―死者の着衣とクレオールの着衣をめぐって― 
宮原曉(大阪大学准教授)

魔女は何を着て踊っていたのか
―フュルステンベルク伯領の魔女裁判における着衣― 
牟田和男


第Ⅲ部 着衣する身体

禁じられた着衣
―国家そしてタイ人の着衣と身体に対する考え― 
宮本マラシー(大阪大学教授)

ムスリム女性のパルダ擁護論
―ボーパール藩王国女性藩王スルターン・ジャハーン・ベーガムのムスリム女性の慎み』について― 
松村耕光(同上)

イランのヒジャーブと女性─政治・法律・個人─ 
藤元優子(同上)

近世イタリア絵画におけるエロティックな足先
―ランフランコ作《音楽の寓意》あるいは「チョピンを履くウェヌス」― 
新保淳乃(千葉大学大学院特別研究員)

在満亡命ロシア女性の着衣の表象
―コロニアル・モダニティの視点から― 
生田美智子(大阪大学教授)

甲子園のパンチラ
―女子応援団から見る高校野球の歴史―
池川玲子(実践女子大学非常勤講師)

戦後女性の着衣・割烹着と白いエプロン
―分断される身体・連続する母性― 
身﨑とめこ(ジェンダー文化研究所研究員)

            
第Ⅳ部 表現する身体

理想化される女性の身体像
―自己対象化から考察するスリム・ダイエット志向― 
三好恵真子(大阪大学准教授)

リカちゃん人形の身体表象への欲望
―着替える身体から着替えない身体へ― 
山崎明子(奈良女子大学助教)

着衣する身体、演じる身体 
―インドネシアの女方舞踊家ディディ・ニニ・トウォによる 「クロス・ジェンダー」の試み― 
福岡まどか(大阪大学准教授)

魂の表出の場か?外界の映し鏡か?自然の一部か?
―マイケル・ジャクソンに見る身体の多義性に関する解釈論― 
深尾葉子(大阪大学准教授)

帝政ロシア時代におけるマトリョーシカの創造
―ナショナリズムとジェンダーの身体― 
福間加容(千葉大学非常勤講師)

異性装と身体意識
―女装と女体化の間(あわい)―
三橋順子(都留文科大学非常勤講師)


執筆者紹介

紹介媒体

  • 「朝日新聞」(大阪本社版)夕刊

    2012年6月6日

    文化 記事の内容はこちらから 朝日新聞社の許可を得てスキャン画像を公開しています

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