ヨサノアキコノゲンジモノガタリライサンカ

与謝野晶子の「源氏物語礼讃歌」

伊井春樹 著

  • 体裁
    四六判・口絵カラー2頁、本文224頁
  • 刊行年月
    2011年03月
  • ISBN
    978-4-7842-1568-3

著者・編者略歴

1941年生れ。
大阪大学大学院教授、人間文化研究機構理事、国文学研究資料館長を経て、現在は大阪大学名誉教授、財団法人逸翁美術館館長。文学博士。
近年の著書に、『ゴードン・スミスの見た明治の日本』(角川選書、角川学芸出版)、『源氏物語を読み解く一〇〇問』(生活新書、NHK出版)、『世界が詠み解く日本』(学燈社)、『一千年目の源氏物語』(思文閣出版)他多数。
2008年からはNHKラジオ第二放送「古典講座」(朗読は加賀美幸子)の担当等。

内容

小林一三による与謝野家への物心両面での庇護下、「源氏物語礼讃歌」が詠まれた背景、いつ秋成の短冊屏風を目にしたのか、さらには晶子自身においても、代表作としての認識がどのように醸成されていったのか、逸翁美術館特別展覧会のテーマをより深く追い求めた一書。

目次

第1章 晶子の大阪行き
  晶子の歌行脚
  九州への揮毫の旅

第2章 関西、九州への旅の成果
  過酷な歌行脚
  九枚の懐紙

第3章 歌人仲間河野鉄南
  鉄南との交友
  鉄南から鉄幹へ

第4章 晶子の歌行脚
  天眠の与謝野家への後援
  宝塚少女歌劇
  『泉の壺』の詠作

第5章 『源氏物語講義』の執筆
  天眠の依頼による『源氏物語』の原稿
  関東大震災による悲劇

第6章 鉄幹の欧州遊学
  百首屏風による資金調達
  小林一三への依頼

第7章 鉄幹の悲運と晶子の悲しみ
  鉄幹の衆議院選挙立候補
  帰京後の晶子

第8章 「源氏物語礼賛歌」の短冊
  小林一三のコレクション
  秋成の「詠源氏物語和歌」
  「源氏物語礼讃歌」短冊
  「源氏物語礼讃歌」の広がり


[資料]与謝野晶子「源氏物語礼讃歌」(逸翁美術館蔵)

与謝野晶子略年譜

あとがき
図版一覧

関連書籍

  • このエントリーをはてなブックマークに追加