ナンボクチョウキコウブカンケイシノケンキュウ

増補・改訂 南北朝期公武関係史の研究

森茂暁 著

  • 体裁
    A5判・本文606頁・口絵6頁
  • 刊行年月
    2008年08月
  • ISBN
    978-4-7842-1416-7

カバーなど書籍の外装に多少の汚れ・傷みがございますのでご了承ください。

著者・編者略歴

1949年長崎県生まれ。1972年九州大学文学部国史学科卒業。1975年同大学院文学研究科博士課程中途退学。九州大学文学部助手、京都産業大学教養部助教授、山口大学教養部・人文学部教授を経て、1997年より福岡大学人文学部教授。文学博士(1985年・九州大学)。専攻は日本中世史。

内容

南北朝期の公家政局の構造、および朝廷と幕府との関係を、豊富な史料をあげて実証的に読み解き、その後の中世政治史の発展を決定づけた、1984年文献出版刊行の名著を増補・改訂して復刊。増補にあたっては、32頁に及ぶ新補注を付し、旧版刊行後に見いだされた基礎データ等を収録。

目次

第1章 南北朝成立前史
  第1節 鎌倉後期の朝幕関係-皇位継承をめぐって-
    「御事書并目安案」 
    朝幕関係の基調
    文保御和談
    後醍醐天皇親政
    おわりに
  第2節 後醍醐天皇前期親政期の記録所
    はじめに
   後醍醐天皇前期親政期の記録所
   おわりに

第2章 建武政権
  第1節 建武政権の法制-内閣文庫本「建武記」を素材として-
    はじめに
    「建武記」の成立・伝来
    雑訴決断所の条規
    所領安堵・遵行の方式
    おわりに
  第2節 建武政権の構成と機能
    雑訴決断所
    その他の官衙
       
第3章 北朝の政務運営
  第1節 光厳上皇院政
    院政の成立
    院政の陣容
    政務の機構
    おわりに
  第2節 後光厳天皇親政
    はじめに
    綸旨の概要
    親政の陣容
    政務運営の実態
    おわりに
  第3節 後光厳上皇院政
    はじめに
    政道の興行
    院政の機構と陣容
    おわりに
  第4節 後円融天皇親政 付、後円融上皇院政
    はじめに
    親政の構造
    親政の陣容
    おわりに
    付、後円融上皇院政
  第5節 北朝の検非違使庁
    はじめに
    構成と機能
    使庁と侍所
    おわりに

第4章 北朝と室町幕府
  第1節 公武関係の諸側面
    はじめに
    朝廷より幕府へ-遵行の移管-
    幕府への直接的提訴
    幕府より朝廷へ-武家執奏-
    武家執奏の効力
    朝廷に対する幕府の経済的援助
    おわりに
  第2節 足利義満政権と伝奏
    武家執奏より「武家」伝奏へ
    南北朝末期における室町殿と伝奏
    聖断

むすび

収録論文初出一覧
 
略系図(勧修寺流・日野流藤原氏、中原氏、 小槻氏)

新補注

あとがき(補訂あとがき)

索引

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