森有礼における国民的主体の創出
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森有礼における国民的主体の創出

長谷川精一 著

  • 体裁
    A5判・466頁
  • 刊行年月
    2007年10月
  • ISBN
    978-4-7842-1367-2

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著者・編者略歴

はせがわ・せいいち…1960年大阪府生まれ.1985年京都大学法学部卒業.1992年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得満期退学.2004年 博士(教育学)(京都大学).現在 相愛大学教授.

内容

 初代文部大臣としても知られる森有礼は、大日本帝国憲法発布式典の当日に刺客の凶刃に倒れた。生涯のうち、およそ4分の1を西洋で暮らした彼は、列強ひしめく世界の中で、「日本は、また日本人はいかにあるべきか」を模索した。
 本書は彼の言説や行ってきた政策の目的が、日本国民の主体の創出にあったという視点から、これまで先行研究の大半が十分に検討してこなかった外国語の史料や文献をも利用し、さまざまな角度から検討を加えた画期的な一書。

目次

序 章

第1章 森有礼における国民的主体
  森有礼にとっての「新生社」体験
  森有礼における身体からの教育と「規律」
  森有礼における国民的主体の形成
  
第2章 森有礼の外交論
  欧米諸国に対する森有礼の外交意見
  駐清特命全権公使森有礼
  森有礼の「琉球」観
  森有礼にとっての 「条理」の意味
  補論
    森・李会談に関する外務省史料
    森・李会談に関する中国側史料
    外務省史料と中国側史料との差異とその意味

第3章 森有礼の「簡易英語」採用論
  森有礼の言語論に対する従来の評価
  森有礼の「簡易英語」採用論
  森有礼の言語意識

第4章 森有礼の歴史観
  『日本の教育』「序論」にみられる歴史観
  『代議政体論』及び『ポール・モール・ガゼット』紙のインタ   ヴュー記事にみられる歴史観
  森有礼にとっての歴史的ア・プリオリと「日本人」の制作

第5章 森有礼の道徳教育論─『倫理書』における「自他並立」の原理
  森文部大臣の登場と徳育論
  ハーバート・スペンサーの倫理思想と森
  森有礼校閲『倫理書』
  森有礼に とっての「徳育」

第6章 森有礼の国家論
  森有礼の国家論についての従来の評価
  『代議政体論』の前提
  『代議政体論』
  枢密院憲法制定会議における森有礼
  森有礼の国家構想
  付録 『代議政体論』英文部分 日本語訳(「序」~「第四   章」)

第7章 森有礼の天皇観
  森と「臣民の天皇」
  「日本人となること」と天皇

結 章


 あとがき
 索引

紹介媒体

  • 関西教育学会紀要8号

    2008年6月30日

    沖田行司

    書評

  • 『日本歴史』第725号

    2008年10月

    犬塚孝明

    書評と紹介

  • 『日本教育史研究』第29号

    2010年9月24日

    森川輝紀

    書評

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