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中世京都の民衆と社会【オンデマンド版】

河内将芳 著

  • 体裁
    A5判並製・414頁
  • 刊行年月
    2016年03月
  • ISBN
    978-4-7842-7003-3

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著者・編者略歴

かわうち・まさよし…1963年大阪府生.1987年京都府立大学文学部卒業.1999年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了、京都大学博士(人間・環境学).現在、奈良大学文学部教授.
主要著書……『中世京都の民衆と社会』(思文閣出版、2000年).『中世京都の都市と宗教』(思文閣出版、2006年).『祇園祭と戦国京都』(角川叢書、2007年).『秀吉の大仏造立』(法藏館、2008年).『信長が見た戦国京都』(洋泉社歴史新書、2010年) (2012年6月時点)

内容

中・近世移行期京都において公文書の宛所となった自律的な社会集団の三類型、すなわち地縁結合としての町、職縁結合としての酒屋・土倉、信仰結合である法華一揆については、それぞれ個別に研究が蓄積されているものの、これらがバランスよく関連付けられて検討されたことはなかった。本書では、従来の共同体論・社会集団論の視角を受けつつも、各社会集団の人的結合の側面を重視し、それらが実際にいかに都市民衆の上に表出し交差したのか、その歴史的展開を具体的に検討していく。オンデマンド版(初版2000年)

目次

第一部 職縁と流通

酒屋・土倉の存在形態―角倉吉田を中心に―
 酒屋角倉について/土倉角倉について/戦国期の酒屋・土倉の存在形態
酒屋・土倉と商工業座の関係―角倉吉田と洛中帯座を中心に―
 角倉吉田と洛中帯座/座頭職と公用代官職/戦国期の酒屋土倉と商工業座
長坂口紺灰問屋佐野について―問屋の存在形態―
 長坂口紺灰問屋/賀々女流問屋職と佐野/問屋職相論と酒屋・土倉
商工業座の座法について
 紺灰座中法度/座法の特質/座法の成立
中世京都「七口」考―室町・戦国期における京都境域と流通―
 室町期/戦国期/織豊期


第二部 信仰と宗教

柳酒屋について
 柳問屋と中興/柳酒屋とその法華信仰/柳酒屋の継承
法華教団の政治的位置―室町・戦国期における―
 山門(延暦寺)との関係において/朝廷との関係において/武家権力との関係において
法華宗檀徒の存在形態―天正四年付「諸寺勧進帳」の分析を中心に―
 天正四年の洛中勧進/「諸寺勧進帳」と「洛中勧進記録」/町における法華宗檀徒/檀徒と洛中勧進
法華教団の変容―『京都十六本山会合用書類』の成立をめぐって―
 天文法華の乱直後をめぐって/安土宗論直後をめぐって
京都東山大仏千僧会について―中近世移行期における権力と宗教―
 法会の実体/諸方への影響


第三部 地縁と町

「上京地下人」「下京地下人」―室町幕府関係史料を中心に ―
 「上京地下人」と上下京の酒屋・土倉/「上下京地下人中」と惣町/地縁と町組
「町衆」の風流踊―都市における権力と民衆の交流をめぐって―
 慶長九年豊国臨時祭における風流踊/一六世紀における風流踊/風流踊と町組
町共有文書の保存と伝来について―「御朱印」を中心に―
 上京の事例/下京の事例/聚楽組・禁裏六丁町組の事例/文書の保存・伝来と町組
都市史料の管理をめぐって―「上京文書」を中心に―
 「御朱印」の抽出と親町/「御朱印」・町代・儀礼
豊臣政権下の奈良に起こった一事件―「ならかし」「金商人事件」「奈良借」
 事件の経過/「ならかし」「奈良借」

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