大名庭園の近代
定価
8,800 円(税込)
本体 8,000円
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ダイミョウテイエンノキンダイ

大名庭園の近代

小野芳朗 著

本康宏史 著

三宅拓也 著

  • 体裁
    A5判上製・472頁
  • 刊行年月
    2018年6月
  • ISBN
    978-4-7842-1909-4

著者・編者略歴

おの・よしろう…京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科教授.

もとやす・ひろし…金沢星稜大学経済学部教授.

みやけ・たくや…京都工芸繊維大学デザイン・建築学系助教.

内容

大名庭園が語られるとき、お殿様がいた近世に注目が集まるのに対し、近代はまったく忘れられてきたのではないか?
ところが幕末維新を経て、明治・大正・昭和という激動の時代をくぐりぬけるあいだに、庭園自体も、その都市のなかでの位置づけも、大きな変容をとげている。そして現在流布している各庭園のイメージは、じつは近代に形作られたといってよい。
こうした問題意識から、大名庭園のいまを知るために決して見落とすことができない近代の歴史を掘り起こす。

【担当編集者より】
岡山後楽園、金沢兼六園、水戸偕楽園、そして高松栗林公園。誰もが知る名園ばかりですが、その近代の出来事というとイメージできるものは少ないと思います。しかしその近代史を掘り起こしてみると、非常におもしろく、今につながる話がたくさん出てきます。たとえば今もつづく「水戸の梅まつり」の原型ができたのも近代で、意外だったのはそれを企画し成功に導いたのが、水戸の駅長だったということ。本書には、やや理解不能なまでの情熱で大名庭園と地元のために粉骨砕身する(ときに地元に縁もゆかりもない)人の姿が随所に出てきて、それも読みどころのひとつです。

目次

緒 論

第一部 岡山後楽園 小野芳朗
第一章 近世の御後園                    
第二章 近代の後楽園
結 章
コラム1 大名庭園の価値づけ――後楽園の水を巡る言説

第二部 金沢兼六園 本康宏史
第一章 近世の兼六園
第二章 近代の兼六園
結 章
コラム2 「兼六園」のシンボル

第三部 水戸偕楽園 三宅拓也
第一章 近世の偕楽園
第二章 近代の偕楽園
結 章
コラム3 もうひとつの公園――弘道館

第四部 高松栗林公園 三宅拓也
第一章 近世の栗林公園
第二章 近代の栗林公園
結 章
コラム4 岡倉覚三がみた栗林公園


おわりに

索引

紹介媒体

  • 「週刊読書人」

    2018年12月14日

    井原緑

    紹介(4面)

  • 『日本歴史』第853号(2019年6月号)

    2019年6月1日

    飛田範夫

    書評と紹介

  • 『建築史学』73号

    2019年9月

    光井渉

    書評

  • 『ランドスケープ研究』84巻2号

    2020年

    関西剛康

    「庭園史:深化する庭園研究」内で紹介

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