テンノウノダイニングホール

天皇のダイニングホール

知られざる明治天皇の宮廷外交

山﨑鯛介 著

メアリー・レッドファーン 著

今泉宜子 著

  • 体裁
    A5判・284頁
  • 初版年月
    2017年10月
  • ISBN
    978-4-7842-1903-2

著者・編者略歴

やまざき・たいすけ・・・東京工業大学環境・社会理工学院准教授

メアリー・レッドファーン・・・チェスター・ビーティー・ライブラリー学芸員

いまいずみ・よしこ・・・明治神宮国際神道文化研究所主任研究員

内容

 現在、明治神宮外苑の結婚式場として知られる明治記念館の本館は、明治天皇と昭憲皇太后が外国からの賓客をもてなすため、宮中晩餐会で使用した赤坂仮皇居 御会食所の遺構である。
 その知られざる歴史をひもときながら、当時の宮廷外交の実態について、「建築」「テーブルアート」「人物」という3つのテーマから読みといていく。

*明治記念館開館70周年記念出版*


■担当編集者より■
まずは結婚情報誌のようなカバーデザインに目がとまると思います。
それもそのはず、本書の舞台は明治神宮の結婚式場で、いまも披露宴などに使われるほか、ふだんはカフェ・レストランとして利用することができるのです。
明治天皇の饗宴の舞台で披露宴やお茶ができる、そんな場所はほかにないでしょう。
ここは、若き明治天皇と昭憲皇太后が、近代的な外交の舞台に立つべく試行錯誤を重ねた場所でもあります。本書を読んでラウンジ「kinkei」を訪れれば、きっと明治の息吹を感じられると思います。

目次

まえがき

序 章 明治天皇の御会食にみられる三つの機会とその内容 山﨑鯛介
  天皇の御会食に見られる三つの機会
  「おごそかな和食昼餐会」として行われた三大節賜宴
  来朝した各国皇族との御会食
  大臣・参議および各国公使との御陪食

第一章 交流の建築  山﨑鯛介
  ~御会食所のデザインにみる「復古」と「近代」の二面性~
  一、既存建物のリノベーションとその空間
     西ノ丸皇居における儀礼形式の確立
     赤坂仮皇居への移転と既存建物の改修
     空間の使い方 朝儀(新年拝賀と三大節賜宴)
     空間の使い方 国賓接待の場合
  二、御会食所の設計意図
     最初に計画された謁見所・会食所「併設案」
     設計変更による会食所への特化
     竣工時の御会食所に見られる和洋折衷の室内意匠
     「復古」を強調した京都御所風の意匠
  三、明治十九年に行われた床仕上げの大改修
     儀礼空間を対象とした床仕上げの大改修
     婦人の洋装化と洋風晩餐会への洋装皇后の同席
     新年拝賀に導入された新しい形式「列立拝賀」

第二章 食卓の外交 メアリー・レッドファーン(林美和子 訳)
  ~明治天皇の洋食器と意匠をめぐる戦略~
  一、食卓の用意
     諸国酒宴に参加した日本
     外交の小道具 宮中の洋食器
     「西洋の」食器
  二、御会食所の初日
     明治八年に注文された英国製の洋食器
     明治十四年に来日した英国の王子たちとの饗宴
     天皇の戦略
  三、御用食器の新古模様
     御会食所のための国産宮中洋食器
     「天皇」のためのデザイン
     明治天皇の食卓を越えて
     器の絆

第三章 饗宴の舞台裏 今泉宜子    
  ~人物で読む明治宮殿誕生前夜の宮中外交~
   一、ドレスと勲章~皇后のディプロマシー~
     御会食所の皇后ことはじめ
     皇后の洋装化
     女の勲章
     明治宮殿への登場
   二、条約改正への道~シーボルト兄弟が見た明治外交~
     不平等条約というくびき
     アレクサンダーとハインリヒの日本
     井上馨外相時代の改正交渉とアレクサンダーの奔走
     遠い夜明け
   三、明治天皇の料理番~大膳職を支えた人々~
     「本格」未満の時代
     宮中洋食はじめて物語
     秋山コレクションに見る御会食所の午餐・晩餐
     「食」のお雇外国人と海を渡った大膳職

あとがきにかえて

<付録>  「天皇のダイニングホール」を訪れた人々~赤坂仮皇居御会食所の利用年表~
      注
      図版所蔵先・出典一覧
      人物索引

関連リンク

紹介媒体

  • 「読売新聞」

    2017年11月5日

    書評(10面 文化欄)

  • 『月刊京都』No.797

    2017年12月

    紹介「BOOKS」

  • 個人ブログ「郎女迷々日録 幕末東西」

    2018年1月22日

    郎女様(ネット書評サポーター)

    http://blog.goo.ne.jp/onaraonara

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