京都 近代の記憶
本体価格
2,200 円(税別)
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著者・編者略歴

なかがわ・おさむ…1955年生。京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了。京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科教授。

内容

 京都はよく「千年のみやこ」と言われる。確かに平安京ができて千年以上たつ都市である。しかし、平安京の姿そのままの遺構など実はどこにも残されていない―。
 東京遷都により没落の危機に見舞われ、都市改造や近代建築の導入に積極的に取り組む一方で、まさに生き残りを懸けて「千年のみやこ」を演じてきた街、京都。いまある京都の魅力はいつ、どのように作られたのか?
  「歴史都市」の近代化の過程で生まれたさまざまなエピソードを、場所・人・建築をキーワードとして写真とともに綴る。

■担当編集者より■
学生時代を含め、京都に住んで15年ほどが経ちます。
ずっと気になっていたことがありました。
寺町通と二条通が交わる交差はどうして直角ではなくカーブを描いているのだろうということです。
本書(の原稿)を読んでその疑問が氷解しました。そしてその背後にある歴史を知ってちょっと京都通になった気にもなりました。
「いつも前を通るけど知らんかった!」「確かになんとなく気になっていた!」、そんな発見、気づきがいっぱい詰まった本書があれば、京都での生活、街歩きが楽しくなること請け合いです。
そしてもう一つ、建築物の保存の問題では現在的な話題を提供しています。京都の街並みはだれがどのような思いで創ってきたのか、そして将来どうしていくべきなのか。そんなことを考えるきっかけにもなると思います。

目次

はじめに―近代の記憶が詰まった都市―

Ⅰ■近代化の舞台となった岡崎

近代化を可視化した琵琶湖疏水/工場用水から日本庭園の水へ/西洋式洞窟/博覧会を契機として成立した歴史都市/財閥が彩る住宅文化/祝意を示す場

Ⅱ■場所と空間・建築

芸術が町を作る/建築博覧会となった同志社キャンパス/スパニッシュと赤銅御殿/御旅町の新様式/テーマパークだった銭湯

Ⅲ■歴史と空間・建築

公家の街から御苑へ/小学校が語る町衆の近代/太鼓楼が伝えた近代/校舎は町のシンボル/土地区画整理が作る街/京電の痕跡

Ⅳ■街に寄り添う様式

武徳殿が発信した「国風」/仏教寺院による洋風の受容/東洋趣味の近代デザイン/スパニッシュの波及/銀行建築の威厳/看板建築/町家の近代化

Ⅴ■京都モダニズム

町中へ拡がる近代/街を彩ったスクラッチ・タイル/古書店に残る「モダニズム」/逓信省の前衛/コンクリートの家/京都モダン

Ⅵ■基督教の文化

キリスト教がやってきた/英国がそのまま京都へ/米国メリノール会による教会堂建設/木造新技術の教会堂

Ⅶ■近代を駆け抜けた建築家

武田五一が仕掛ける意匠/武田五一マニアとは/歴史都市にふさわしいデザインとは/求められる都市デザインの監修者/建築のプロトタイプを作った建築家/台湾総督府技師の橋/二人の土木技師/様式を自在にあやつるヴォーリズ/モダニズムの実践者・富家宏泰

Ⅷ■保存と演出

東山は禿山だった/都市空間の再編と祝祭空間/都市美の発見/橋梁に見る近代デザインの揺れ幅/景観演出としての嵐山の桜/五山あて/建築保存の発信地/歴史を「新築」する/近代建築の新たな活用/守れるか四条烏丸交差点/保存手法の新たな展開

Ⅸ■京都周辺のまち

煉瓦の町によみがえるトンネル/舞鶴煉瓦倉庫/ホフマン窯/師団の街/実験住宅/畳敷きの教会堂/元県庁舎/琵琶湖ホテル

おわりに


初出掲載年月日一覧
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索引

紹介媒体

  • 「夕刊読売新聞」

    2015年11月16日

    紹介

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