日本古代文書研究
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著者・編者略歴

わたなべ・しげる・・・1973年生まれ。上智大学文学部史学科卒業、明治大学文学研究科史学専攻(博士前期課程)修了.同(博士後期課程)単位修得退学.博士(史学)(明治大学).日本学術振興会特別研究員(PD)・国立歴史民俗博物館外来研究員(歴史研究系)・明治大学兼任講師などを経て、現在、京都造形芸術大学非常勤講師.

〔主な著書・論文〕
『古代・中世の情報伝達―文字と音声・記憶の機能論―』(単著)八木書店、2010年
『古典籍・古文書料紙事典』(共著)八木書店、2011年
「日本古代における中国口語の受容と展開」『訓点語と訓点資料』120、2008年
「「揚名介」をめぐる中世の諸言説―一条家における家説形成の過程を中心に―」『国語と国文学』90―2、2013年
「古代日本における曹植「洛神賦」受容―秋田城出土木簡の性格を中心として―」『文学・語学』207、2013年

内容

古代中国から文書主義を継受した段階にはじまり、最終的にそれを換骨奪胎して日本的な新秩序として再編成するまでの諸過程を、日本古代社会で作成・利用されたおもな文書形式(符・庁宣・下文、移、牒、解など)を対象として分析。古代社会における文書の機能に関する最新の研究成果を提示するとともに、機能論的な視角によって文書主義の運用を考察することで、古代から中世への移行にかかわる日本社会の特質に迫る。

目次

序 論
第一節 古文書研究の歴史的展開
第二節 これまでの研究経緯
第三節 文書主義に関する研究の現状
第四節 文書主義を支える諸要素

第一章 官 符
はじめに―「符」―
第一節 下達文書を「奉行」すること
第二節 留案に捺印・自署すること
第三節 発給・送付方式に生じた変化
第四節 官符(正文)が当事者に直接支給される段階
まとめ

付 章 任官関係文書に見る当事者主義
はじめに
第一節 任符の機能
第二節 任符の役割の変化
第三節 任官過程における当事者主義
第四節 叙位・任官と文書
おわりに

第二章 省 符 
はじめに
第一節 律令制が維持される段階
第二節 十世紀における中世的あり方の萌芽
第三節 当事者主義の一般化
まとめ

第三章 地方官司の符
はじめに
第一節 八・九世紀の国符
第二節 八・九世紀の郡符
第三節 十世紀における中世的あり方の萌芽
第四節 当事者主義の一般化
まとめ

第四章 庁 宣
はじめに
第一節 国司の着任と新司宣
第二節 文書目録からみた国司庁宣
第三節 庁宣を入手・行使する当事者
第四節 庁宣の副状・送状・請文
まとめ

第五章 下 文
はじめに
第一節 官宣旨
第二節 下 文
第三節 充所記載に生じた変化
まとめ

第六章 平行文書
はじめに
第一節 一般的な利用方式
第二節 公験として伝来した以外の事例 
第三節 公験としての牒 
まとめ

第七章 上申文書
はじめに
第一節 中央官司の解
第二節 国司解(奈良期)
第三節 国司解(平安期)
第四節 郡司解
第五節 郷長解 附条令解
まとめ

終 章
第一節 「中世的文書主義」とは
第二節 当事者主義の前提としての「当事者」
第三節 職権主義から当事者主義へ
 

本書を書き上げて
参考文献
掲載写真一覧
掲載史料一覧
索引

紹介媒体

  • 『日本歴史』802号

    2015年3月1日

    鷺森浩幸(帝塚山大学文学部教授)

    書評と紹介

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