中華民国の誕生と大正初期の日本人
定価
7,150 円(税込)
本体 6,500円
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中華民国の誕生と大正初期の日本人

曽田三郎 著

  • 体裁
    A5判上製・328頁
  • 刊行年月
    2013年07月
  • ISBN
    978-4-7842-1695-6

著者・編者略歴

そだ・さぶろう・・・広島大学大学院文学研究科東洋史学専攻博士課程単位取得退学。博士(文学)。広島大学名誉教授。主要著作:『中国近代製糸業史の研究』(汲古書院、1994年)、『中国近代化過程の指導者たち』(編著、東方書店、1997年)、『近代中国と日本――提携と敵対の半世紀』(編著、御茶の水書房、2001年)、『中国抗日戦争史――中国復興への路』(共訳、桜井書店、2002年)、『立憲国家中国への始動――明治憲政と近代中国』(思文閣出版、2009年)など。

内容

「中華民国」の誕生は同時代の日本人に大きな衝撃を与えた――
中国・日本双方の報道を通して大正初期の日本を見てゆくと、当時の日本・中国間における緊密な関係性がみえてくる。大正初期、日本の国会では中国のあり方・対中国政策が盛んに議論され、その如何が世論を動かした。
臨時約法を始めとする中華民国誕生を取り巻く諸問題を通して、大正初期の日本人を捉え直す。
前著『立憲国家中国への始動』からさらに視野をひろげ、中華民国の誕生における日本と中国の関わりを紐解く。

目次

序 論 
(1)辛亥革命100周年について
(2)前著への書評について
(3)中華民国の誕生と同時代日本の学者たち

第1章 中華民国臨時約法の制定と日本人法学者
 第1節 寺尾亨・副島義一の中国到着
 第2節 中華民国臨時政府組織大綱の制定と修正
 第3節 統一中華民国政府の成立
 第4節 臨時約法制定過程における日本人法制顧問

第2章 中華民国臨時約法公布後の中国政治と日本人
 第1節 統一中華民国政府の成立と日本
 第2節 臨時約法下での中国政治の遂行と挫折
 第3節 第二革命と南京事件をめぐる日本での言論の対峙
 第4節 臨時約法に対する批判の噴出

第3章 中華民国約法期の袁世凱政権と日本人
 第1節 新約法の制定
 第2節 新約法に対する日本人の論評
 第3節 二一ヵ条交渉後の日本の国会での論戦
 第4節 二一ヵ条交渉と民間の言動

第4章 中国の帝制復活をめぐる日本の政策と世論
 第1節 帝制復活と改造大隈内閣の対中国政策
 第2節 帝制復活問題と国民外交同盟会
 第3節 日本のジャーナリズムと帝制復活問題
 第4節 帝制復活問題と日本の学者たち

第5章 中国の参戦問題と日本の世論
 第1節 袁世凱政権期の連合国加入問題
 第2節 参戦問題をめぐる中国国内の対立と日本
 第3節 中国の参戦問題と日本のジャーナリズム
 第4節 中国の参戦問題と日本の学者たち

第6章 南北問題をめぐる日本の政策と中国の新聞報道
 第1節 寺内内閣の成立と中国の新聞報道
 第2節 寺内内閣の対中国政策をめぐる論戦と中国の新聞報道
 第3節 内閣交代期の対中国政策と中国の新聞報道
 第4節 中国における日本の新聞批評

第7章 中国の南北問題をめぐる日本のジャーナリズムと学者たち
 第1節 南北問題と『大阪朝日』
 第2節 南北問題をめぐる内藤・吉野・矢野論争
 第3節 南北対立と吉野作造の「妥協論」
 第4節 南北問題と臨時約法

結 論


あとがき
索引(人名・事項)

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