中世アーカイブズ学序説
本体価格
13,000 円(税別)
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著者・編者略歴

うえじま・たもつ…1924年三重県生。1950年京都大学文学部史学科卒業。京都府立総合資料館を経て、大阪電気通信大学・摂南大学・花園大学教授を歴任。1971年京都大学文学博士。1999年密教学芸賞・角川源義賞を受賞(『東寺・東寺文書の研究』思文閣出版)。摂南大学名誉教授。

内容

 文書を単なる文献資料としてのみ扱うのではなく、「もの」としてとらえ、その総体を研究の対象とし続けてきた著者が、永年の研究成果を「アーカイブズ学序説」としてまとめる。
 序章では、文書を「かたち」「かたまり」「かさなり」の総体として、たんに静態としてだけではなく動態として、さらに古代から近現代にいたるまでを一貫した観点でとらえる理論的枠組みを提唱し、それをふまえた本論・補論で、中世・近世にまたがる個別文書群について論究する。

目次

序 章 アーカイブズ学としての中世古文書学―東寺百合文書からアーカイブズ学へ
 第一節 アーカイブズの整理原則と研究分野―「記録史料管理論」と「記録史料認識論」の統一的把握
  原形態の尊重/原秩序の尊重/原伝存の尊重/中世アーカイブズと「アーカイブズのライフサイクル」/アーカイブズとしての文書とその文字列・非文字列情報/記録史料管理論と記録史料認識論
 第二節 アーカイブズとしての東寺文書―「かさなり」「かたまり」「かたち」と東寺文書
  東寺文書の管理と文書の「かさなり」/東寺百合文書の整理と文書の「かたまり」/東寺百合文書の補修と文書の「かたち」/中世東寺の文書管理
 第三節 記録史料学からアーカイブズ学へ
  文献史料学から新しい史料学へ/新しい史料学から記録史料学へ

第一章 妙蓮寺の近世文書について

第二章 近世の武家書札礼と公帖―南禅寺公帖の形態論的研究
 第一節 中世の公帖
  足利将軍の公帖/足利将軍の公帖の封式/足利将軍の公帖の書式/古河公方足利晴氏の公帖
 第二節 近世の公帖
  公帖と「天下人」/豊臣秀吉・秀次の公帖/徳川家康・秀忠の公帖/本紙差出書の署名・署判/封紙ウワ書の差出書と宛書/封式・書式の固定化
 第三節 近世公帖の料紙・花押等の変遷
  料紙について/花押について/文字の配置と墨継ぎについて/宛書の書き方について

第三章 近世の領知判物・朱印状と公帖―室町時代の御判御教書との関連で
 第一節 朱印状と公帖の形態上の相違点
  料紙の折り方/本紙宛書の書き方/封紙ウワ書の書き方
 第二節 室町時代の御判御教書
 第三節 御判御教書の二つの形態
  御判御教書Aと御判御教書B/御判御教書の料紙の折り方/御判御教書の「包紙」・封紙とそのウワ書/御判御教書の本紙宛書の書き方/御判御教書Bとしての公帖
 第四節 御判御教書と朱印状・公帖

第四章 天龍寺の朱印状と公帖―中世古文書学と近世古文書学の継承性に関する試論
 第一節 朱印状の封式―本紙・「包紙」の折り方とその宛名
  御判御教書A・Bと朱印状・公帖/文書の本紙の折り方と竪ノ中折/朱印状の「包紙」とその宛名/朱印状の「包紙」の折り方
 第二節 朱印状の書式と文書様式
  朱印状の書式/朱印状の書式の構成要素/下文様文書としての朱印状
 第三節 公帖の封式
  室町時代の公帖とその封式/戦国時代の公帖/江戸時代の公帖/公帖の封紙の折り方
 第四節 朱印状と公帖の料紙―中世から近世への檀紙
  中世と近世の檀紙の概観/公帖の料紙/朱印状の料紙/朱印状と公帖の料紙研究とその課題

補論Ⅰ 殿下と将軍―奉書と檀紙、折紙と竪紙

補論Ⅱ 徳川将軍領知判物・朱印状の原点―藤井讓治「徳川将軍領知朱印状の古文書学的位置」との関連で

補論Ⅲ 古文書学からアーカイブズ学への寸描―史料論・室町幕府文書論

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