武士と騎士
定価
9,900 円(税込)
本体 9,000円
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内容

武士と騎士の比較は比較史の中ではポピュラーなテーマといえよう。しかし、日欧の研究者が、お互いの研究を持ち寄り突き合わせるという機会は稀である。本書は人間文化研究機構連携研究「武士関係資料の総合化」の一環として、日仏で行われた国際シンポジウムの成果。具体的な資料に基づき、多様な側面から武士と騎士をとりあげた論考19本を収録。

目次

Ⅰ 領主と武力

城と領主権  ( エリック・ブルナゼル・パリ第2大学/渡辺節夫訳)
西欧中世における貴族・騎士と封建制――中世中期フランスを中心に―― ( 渡辺節夫・青山学院大学)
中世ヨーロッパにおける騎士と弓矢 ( 堀越宏一・東洋大学)
日欧甲冑比較論序説  (近藤好和・國學院大学ほか非常勤)
出陣図屏風に描かれた近世軍制――秋月黒田家『島原陣図屏風』をめぐって―― ( 笠谷和比古・国際日本文化研究センター)

Ⅱ 城の形と機能
中世における城 ――諸空間の建築的構造、日常生活――  (アンヌ-マリ・フランバール・エリシェ・元カン大学/青山由美子・日本大学非常勤 訳)
中世における西欧地中海沿岸地方における農村部の城と定住 (エチエンヌ・ユベール・国立社会科学高等研究院/堀越宏一訳)
日本中世における城と領主権力の二面性――権力の場としての城と民衆―― ( 井原今朝男・国立歴史民俗博物館)
日欧城郭比較論――城郭プランの普遍性―― ( 千田嘉博・奈良大学)

Ⅲ 資料とイメージ
城における領主を描いた中世の図像 ( ペリーヌ・マヌ・歴史研究センターCNRS/堀越宏一訳))
洛中洛外図屏風と描かれた公武関係――武士と「武士関係資料」のありかたをめぐって―― ( 小島道裕・国立歴史民俗博物館)
頼朝のイメージと徳川将軍 ( 大久保純一・国立歴史民俗博物館)
日本中世における「武家文書」の確立過程とその諸相 ( 高橋一樹・国立歴史民俗博物館)
中・近世武家書札礼の文化史――記号の概観――  (マルクス・リュッターマン・国際日本文化研究センター)

Ⅳ 理念と言説
近世武家の年中儀礼と言説  (大友一雄・国文学研究資料館)
旧幕臣と武士道――武士から兵士へ―― ( 岩淵令治・国立歴史民俗博物館)
「武士道」研究の現在――歴史的語彙と概念をめぐって――  佐伯真一・青山学院大学)
資源化される歴史――戦国武将と創出される都市祭礼/戦国武将と伝承される民俗芸能―― ( 新谷尚紀・国立歴史民俗博物館)
中世を比較する――日本と西欧―― (M・コラルデル・元ヨーロッパ地中海文明博物館/P・スイリ・ジュネーブ大学/青山由美子訳)

関連リンク

人間文化研究機構

本書は、人間文化研究機構連携研究の成果です

紹介媒体

  • 『史学雑誌』第119編第10号

    2010年10月20日

    佐藤雄基

    新刊紹介

  • 『日本歴史』2月号(第753号)

    2011年2月1日

    関 幸彦

    書評と紹介

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