キリシタンダイミョウノコウコガク

キリシタン大名の考古学

別府大学文化財研究所企画シリーズ②

別府大学文化財研究所 編

九州考古学会 編

大分県考古学会 編

  • 体裁
    B5判並製・178頁
  • 刊行年月
    2009年07月
  • ISBN
    978-4-7842-1472-3

2014年11月増刷

内容

近年、大分の豊後府内の遺跡や大村氏の城館城下の遺跡、島原の原城跡などの調査が進み、いわゆるキリシタン大名やキリシタンにかかわる遺跡の発掘が進み、研究は新しい段階に入り始めている。本書は単に考古学的成果をまとめるだけではなく、領域を越えて、文献学や分析科学などの他領域の成果も融合し、新しい戦国城下論・キリシタン考古学論・流通論など、新たな研究手法を提示する。

目次

  ◎宣教師の活動とキリシタン大名の町◎
キリシタン遺跡から見たキリシタン宣教(五野井隆史 聖トマス大学教授)
 ◇コラム◇ 高槻城キリシタン墓地(高橋公一 高槻市教育委員会文化財課埋蔵文化財調査センター所長)
巡察師ヴァリニャーノの見た豊後「府内」―1580年の豊後国「府内」の描写―(坂本嘉弘 大分県教育庁埋蔵文化財センター嘱託)
 ◇コラム◇ 豊後府内のキリスト教会墓地(田中裕介 別府大学文学部)
肥前大村の成立過程(大野安生 大村市総務部総務課市史編さん室)
豊後府内の成立過程―府中から府内へ―(上野淳也 別府大学文学部史学・文化財学科准教授)
 ◇コラム◇ 肥後八代・麦島城と小西行長(鳥津亮二 八代市立博物館未来の森ミュージアム学芸係長)


  ◎キリシタン遺物は語る◎
豊後府内出土のキリシタン遺物―府内型メダイの再考を中心として―(後藤晃一 大分県立歴史博物館主幹研究員)
 ◇コラム◇ 博多出土のキリシタン遺物(佐藤一郎 福岡市役所)
原城出土のキリシタン遺物(松本慎二 南島原市教育委員会文化財課長・世界遺産登録推進室室長)
 ◇コラム◇ 天草のキリシタン遺物(平田豊弘 天草市教育委員会世界遺産登録推進室主幹)
キリシタン考古学の可能性(今野春樹 相模原市文化財保護課)
 ◇コラム◇ キリシタン生活を支えたメダル(デ・ルカ・レンゾ 日本二十六聖人記念館長)
南蛮貿易と金属材料(魯禔玹 韓国国立中央博物館保存科学部学芸員・西田京平 別府大学文化財研究所非常勤研究員・平尾良光 別府大学文学部客員教授)
 ◇コラム◇ 石見銀山と灰吹法(仲野義文 石見銀山資料館館長)
大航海時代における東アジア世界と日本の鉛流通の意義―鉛同位体比をもちいた分析科学と歴史学のコラボレーション―(平尾良光・飯沼賢司 別府大学教授)

紹介媒体

  • 読売新聞

    2009年9月20日

    読書欄(文化面)

  • 西日本新聞

    2010年2月28日

    安部龍太郎

    書評委員この一冊 読書欄・書評委員この一冊

関連書籍

  • このエントリーをはてなブックマークに追加