著者・編者略歴

くさか・ゆきお・・・・1949年大阪府生まれ。大阪府立大学大学院博士後期課程修了。博士(学術)。龍谷大学文学部教授。『細川幽斎聞書』(和泉書院)、『近世古今伝授史の研究地下篇』(新典社)、「土左日記之抄奏覧本」(『国語国文』77巻2号)。

内容

編者の華甲記念として、関西を中心に活動する近世和歌輪読会による初の論文集。現在の中世・近世の和歌研究に一石を投じる意欲作17篇。

目次

【中世篇】
建仁元年三月新宮撰歌合考 (安井重雄・兵庫大学短期大学部准教授)
風雅和歌集における烏 ─京極派的歌材をめぐる一考察─ (阿尾あすか・国文学研究資料館機関研究員)
東常縁の歌学における常光院流の継承 (長谷川千尋・北海道大学文学部准教授)
中世から近世にかけての制詞の変容について ─詞の許容と用捨の問題から─ (長谷川薫・立命館大学情報理工学部非常勤講師)

【近世篇】
『新一人三臣和歌』攷 (大谷俊太・奈良女子大学文学部教授)
『小鳥うた合』をめぐって ─『虫歌合』非長嘯子作者説の再検討─ (岡本聡・中部大学人文学部准教授)
正保版本歌仙家集と冷泉家私家集(藤本孝一・龍谷大学文学部客員教授)
古今和歌集後水尾院御抄の成立 ─明暦三年の伝受聞書から後水尾院御抄へ─ (海野圭介・ノートルダム清心女子大学文学部准教授)
『百人一首』の古注と新注 ─「よしのの里にふれるしらゆき」の解釈をめぐって─ (小高道子・中京大学国際教養学部教授)
東大寺僧成慶年譜稿 (日下幸男・龍谷大学文学部教授)
歌学と実作と ─有賀長伯のばあい─ (西田正宏・大阪府立大学人間社会学部准教授)
点者としての水田長隣 (神作研一・金城学院大学文学部教授)
陽明文庫所蔵近衛家久添削田安宗武歌について (盛田帝子・相愛大学・近畿大学非常勤講師)
所謂「明和十五番狂歌合」をめぐって ─点取狂歌としての枠組─ (久保田啓一・広島大学大学院文学研究科教授)
松浦寛舟の和歌指導と平井冬秀の享受 ─付・平井冬秀(見爾)略年譜─ (中川豊・津市津図書館臨時専門員・中京大学非常勤講師)
小沢蘆庵の和歌指南 ─安永期の添削資料を中心に─ (加藤弓枝・豊田工業高等専門学校准教授)
南溟勧化本の和歌 (万波寿子・龍谷大学文学部非常勤講師)

※執筆者の肩書きは本書刊行当時のものです

日下幸男教授業績目録
あとがき
索引(人名・和歌初句)

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