オランダニオケルランガクイショノケイセイ

オランダにおける蘭学医書の形成

石田純郎 著

  • 体裁
    A5判・336頁
  • 刊行年月
    2007年03月
  • ISBN
    978-4-7842-1338-2

内容

江戸期にオランダを経由して受容した蘭学の原点『解体新書』。その原著者、蘭訳者の履歴や職歴、著書を具体的に検討することにより、日本の受容した蘭学の性格を明らかにする。また、他の代表的な受容蘭学医書についても精査することにより、受容した蘭学のヨーロッパにおける学統を明かし、その背景となった1800年頃までヨーロッパに存在した古いタイプの職人としての外科医の様子を描出する。

目次

はじめに
 1 本研究の目的
 2 参考文献

1 日本における蘭医学受容の歴史
 1 「蘭学」の概念
 2 日本における『解体新書』以前のヨーロッパ医学
 2-1 南蛮医学
 2-2 オランダ人の渡来
 2-3 『解体新書』以前の蘭医学
 3 『解体新書』の刊行(1774年)以後の蘭医学
 3-1 蘭医学受容の第1期
 3-2-1 蘭医学受容の第2期
 3-2-2 種痘の伝来
 3-3 蘭医学受容の第3期

2 『解体新書』と原著者クルムス、翻訳者デイクテン
 1 『解体新書』の出版
 2 『解体新書』の原著者クルムスについて
 2-1 本節の研究方法
 2-2 クルムスに関する先行研究
 2-3 ポーランドの文献から
 2-4 ダンチッヒのギムナジウムの歴史
 2-5 クルムスの著作
 2-6 「故Jo.Ad.クルムス博士の手稿からの抜粋」
 2-7 「故Jo.Ad.クルムス博士の手稿からの抜粋」の要約と意義
 2-8 考察
 3 『解体新書』のオランダ入翻訳者ディクテンについて
 3-1 本節の研究方法
 3-2 外科医マスターとしてのディクテン(ライデンの1次史料より)
 3-3 ディクテンの著作
 3-4 オランダ解剖学における近代と『解剖学表』
 4 『解剖学表(いわゆる「ターヘル・アナトミア」)』の検討
 4-1 本節の研究方法
 4-2 1734年刊までの各異版の摘要
 4-2-1 ①1722年ダンチッヒ・ドイツ語版初版(4冊)
 4-2-2 ②1725年ダンチッヒ・ドイツ語版2版(10冊)
 4-2-3 L-①1731年アムステルダム・ラテン語版(1冊)
 4-2-4 L-②1732年アムステルダム・ラテン語版(10冊)
 4-2-5 L-③1732年ダンチッヒ・ラテン語版(1冊)
 4-2-6 ③1732年アムステルダム・ドイツ語版(3版/4冊)
 4-2-7 ④1732年ダンチッヒ・ドイツ語版(3版/1冊)
 4-2-8 F-①1732年アムステルダム・フランス語版(9冊)
 4-2-9 N-①1734年アムステルダム・オランダ語版(7冊)
 4-3 『解体新書』の原著とされる1734年アムステルダム・オランダ語版は先行のどの版からの翻訳か?

3 『瘍医新書』のドイツ人原著者とオランダ人翻訳者について
 1 ハイステルの評価
 2 ハイステルの著作
 3 オランダ語版訳者ユールホールン
 4 ハイステルの履歴
 5 ハイステルの『外科学』とその翻訳書『瘍医新書』
 6 ハイステル著・ユールホールン訳の‘Heelkundige onderwyzingen(『外科学書』)と越邑徳基の『瘍科精選図解』について
 7 ハイステルとその外科書の意義

4 『西説内科撰要』と原著者ゴルテルについて
 1 『西説内科撰要』とその原著
 2 ゴルテルの履歴
 3 ゴルテルの著作
 4 日本語に翻訳されたゴルテルの著作
 5 ゴルテル本の蘭訳者コルプ
 6 コルプの著作

5 ライデンとオランダの外科医ギルド(16~18世紀)の歴史
 1 本章の研究目的と研究方法
 2 都市ライデンの歴史
 3 ライデンのギルド
 4 ライデンの外科医ギルドの歴史
 4-1 ライデンの外科医ギルドの起源
 4-2 17世紀ライデンの外科医ギルド
 4-3 外科医の集会室(ホール)
 4-4 1681年のライデンのギルド規約とその解説
 4-5 1703年のライデンのギルド規約とその解説(1681年版との相違点)
 4-6 1744年のライデンギルド規約の変更と解説
 4-7 ライデンのギルド外科医数の推移
 4-8 オランダの外科医の利用した医学書とオランダの外科医のヨーロッパでの位置付け(16~18世紀)
 4-9 外科医の養成
 4-10 解剖講堂とギルドの解剖学講義
 4-11 外科医の店
 4-12 病院と病院の外科医
 4-13 クワック-昔ながらの無資格外科医療職
 4-14 オランダ連邦共和国時代後半の外科
 4-15 外科医ギルドの廃止と統一された医師の資格Artsの出現

6 終章
 史料A (2章)「故Jo.Ad.クルムス博士の手稿からの抜粋」
 史料B (5章)ライデンの「1681年の外科医ギルド規約」史料
 文献A A.Hirsch編の医学人名事典のクルムスについての記載原文
 文献B Allgemine deutsche Biographie 17のクルムスについての記載原文
 文献C 『解剖学表』1734年アムステルダム・オランダ語版のディクテンの献辞

典拠文献および註
あとがき
索 引(人名・件名・書名)

紹介媒体

  • 日本医史学雑誌 53号4号

    2007年12月20日

    坂井建雄

  • 化学史研究 第35巻第3号

    2008年9月20日

    松村紀明

    紹介

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