チュウゴクニオケルニンシンタイハッセイロンノレキシ

中国における妊娠・胎発生論の歴史

中村禎里 著

  • 体裁
    四六判・256頁
  • 刊行年月
    2006年03月
  • ISBN
    4784212957

カバーなど書籍の外装に多少の汚れ・傷み・破れがございますのでご了承ください。

内容

現在、日本をふくめて世界中で生命倫理をめぐる議論が熱心に進められている。この問題の解決方途は、各民族・地域の文化伝統を考慮しなければ説得力を獲得できないであろう。
本書では、生命そのものに対する日本人の理解の歴史を探るための前提となる、中国文化およびインド仏教における妊娠・胎発生論の歴史を通史的に叙述。生から死に移る過程や死観に集中している日本の生命観の研究に一石を投じる。

目次

第1章 戦国時代秦漢代
 妊娠の仕組み
 『管子』水地篇の胎発生論
 『胎産書』における胎発生論

第2章 六朝隋唐代
 妊娠論および道教経典の胎発生論
 『諸病源候論』における胎発生論の分析
 『諸病源候論』における胎発生論の由来
 『産経』・『備急千金要方』・『五臓論』

第3章 五代宋金元代
 『太平御覧』・『聖済経』その他
 『三因極一病証方論』の妊娠論
 『三因極一病証方論』の胎発生論
 『女科百問』と『婦人大全良方』
 『産宝百問』と『格致余論』

第4章 明清代
 明代
 清代
 明清代胎発生論の特徴
 妊娠適日と胎児の性分化

終章

一次資料
参照文献


付論 仏教経典における妊娠・胎発生論

第1章 受胎と識・中有
 初期経典における受胎
 『胞胎経』系三経
 中有の形状と機能
 中有の素材と行方
 大乗経典における中有・識と胎

第2章 胎児の発生
 胎発生の経過
 古代インド医書との関連
 堕胎の罪

一次資料
参考文献

紹介媒体

  • 中外日報26883号

    2006年5月27日

    三友健容

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