キョウオウミタンゴダイクノシゴト

京・近江・丹後大工の仕事

近世から近代へ

建部恭宣 著

  • 体裁
    A5判・270頁
  • 刊行年月
    2006年02月
  • ISBN
    4784212825

書籍の外装(カバー)に多少の汚れ・傷みがございます。ネット書店ではご注文できません。営業部(pub@shibunkaku.co.jp)へご注文願います。

内容

江戸時代から明治・大正にかけての京・近江・丹後における大工の活動状況を明かした労作。
寺院造営における大工の仕事、就労状況、町大工の構成と作事棟梁制度の変遷、幕末の藩士住居の図面と用材など、史料の精査に基づいて大工活動の実態と近代化への歩みを考察する。

目次

まえがき

序章
 第1節 畿内近江六ヵ国における中井家支配の大工組に関する先行研究
 第2節 京・近江及びその周辺地域における建築生産活動に関する先行研究
 第3節 本研究の目的と方法

第1章 京の大工「三上吉兵衛」の事績と近代化への対応
 はじめに
 第1節 「三上吉兵衛」の系譜と出自
 第2節 吉右衛門(四代目吉兵衛)の活動
 第3節 伊之助(五代目吉兵衛)の活動
 第4節 活動の社会的意義
 小結

第2章 西教寺本堂造営と江州坂本大工「中嶋次郎左衛門」の仕事
 はじめに
 第1節 西教寺本堂造営の経緯と中井役所への対応
 第2節 大工「中嶋次郎左衛門」
 第3節 大工の出面
 第4節 就業に関する『定』
 小結

第3章 丹後地方における大工の活動と宮津葛屋町の大工たち
 はじめに
 第1節 宮津藩内における大工の活動
 第2節 他国大工の活動
 第3節 宮津葛屋町の大工たち
 小結

第4章 宮津の大工「冨田」氏の活動とその意義
 はじめに
 第1節 活動の時期と領域
 第2節 各グループの系譜と彼らの仕事
 第3節 営業的特色と大工の動員力
 小結

第5章 智恩寺山門再建と大工の就労状況 
 はじめに
 第1節 明和再建の背景
 第2節 智恩寺山門の「出面板」
 第3節 造営現場の稼働状況
 第4節 稼働工数と工事の進捗状況
 第5節 各大工の就労状況
 小結

第6章 田辺藩における大工の活動状況と構成
 はじめに
 第1節 田辺大工の活動状況
 第2節 明和年間の大工
 第3節 大工数の変遷
 第4節 田辺藩最後の作事棟梁「瀬尾」氏について
 小結

第7章 田辺藩における藩士の住居とその仕様
 はじめに
 第1節 史料の概要
 第2節 住居の規模と形式
 第3節 各住居の構成
 第4節 歩掛り
 第5節 諸材料の値段
 第6節 他藩の例
 小結

結章

初出一覧
あとがき
図表一覧
索引

紹介媒体

  • 朝日新聞朝刊京都面

    2006年3月30日

    「ブックマーク」欄

  • 建築史学 48

    2007年3月

    山岸常人

  • このエントリーをはてなブックマークに追加