内容

世縁の粘着を嫌い隠逸の生涯を送った妙心寺の開山・関山慧玄は、自らの意志で伝記の手掛かりとなるものは遺さなかった。後世の関山伝や印可状などの諸史料を精密に分析し、初期妙心寺における関山を中心とした諸問題にとりくみ、宗門の密室性に分け入った一書。

目次

はじめに
第一章 『正法山六祖伝』の成稿と出版
[影印] 『正法山六祖伝』妙心関山玄禅師
第二章 『正法山六祖伝』妙心関山玄禅師--読み下し・語註--
第三章 関山に慧眼の諱を与えた禅匠
第四章 関山の世系
第五章 関山の出生地
第六章 年三十に垂として--関山伝の孕む怪--
第七章 関山雲門再来説について
第八章 大燈の迦葉弟子
第九章 関山慧玄の東遊について
第十章 関山の印可状
第十一章 関山・無因・日峰印可状の筆蹟
第十二章 初期妙心寺に印可状は存在しなかった
第十三章 河内国仁和寺庄と観音寺--初期の妙心寺領について--
第十四章 妙心寺第三世の雲山峩和尚
第十五章 関山の遺誡
第十六章 初めて画かれた関山の頂相
第十七章 『関山国師別伝』
第十八章 前住大徳の無因
第十九章 僧伝小考二題
第二十章 妙心寺第七世明江叡西堂

紹介媒体

  • 寺門興隆2006年4月号

    2006年4月1日

  • 中外日報

    2006年4月20日

    原田正俊

  • 京都新聞朝刊

    2006年5月11日

    著者インタビュー

  • 『日本歴史』718号

    2008年3月1日

    西山美香

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