内容

『社会経済史学の誕生と黒正巌』に続き、黒正巌の業績を再検討する。1940年前後の京都大学を中心とした「日本経済学」の動きの中で、黒正らはどのような役割を果たしたのか。師である本庄栄治郎の学問と彼が打ち立てた「日本経済学」の主張の検討、黒正と戸田海市・京都経済学者たちとの関係についても考察する。

目次

黒正巌博士の精神に学ぶ(井阪健一)
自由と融和に「協働」を(重森曉)

  第一部 日本経済学と黒正巌

日本歴史学派にみる「日本経済学」―本庄栄治郎と黒正巌―(上久保敏)
「京都経済学」と戸田海市・黒正巌(松野尾裕)
京都経済学におけるマックス・ヴェーバー―黒正巌を先達の一人として―(八木紀一郎)
日本経済学形成における類型論と段階論―黒正巌と猪谷善一―(大島真理夫)
黒正巌と日本経済学の体系化(中尾訓生)
「道理貫天地」考―黒正巌における「日本」―(徳永光俊)

  第二部 黒正巌の思い出

「経済地理」の受講生の一人として(杉原四郎)
異色の六高校長・黒正巌先生(佐藤経明)
六高時代の黒正巌校長の思い出(大野真弓)
黒正巌先生伝記集成(藤原大八)

座談会
黒正巌先生を語る―リベラリストの面目躍如―(大北文次郎・奥村日出男・藤原光治郎・浅沼玄悳・渡辺達好・世良錬次・大森喜太志・中村美智子・百瀬昭治・比企重・陰下嘉典)
日本経済史研究所七〇年の歴史と二一世紀の役割(秀村選三・作道洋太郎・安岡重明・山田達夫・松村幸一・徳永光俊)

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