ドクキノココンジャク チュウドクショウレイヲチュウシンニシテ

毒きのこ今昔

中毒症例を中心にして

奥沢康正 編著

久世幸吾 編著

奥沢淳治 編著

松下裕恵 挿画

  • 体裁
    B5判・380頁
  • 刊行年月
    2004年12月
  • ISBN
    4784212159

カバーなど書籍の外装に多少の汚れ・傷みがございますのでご了承ください。

内容

本書はきのこを愛してやまない眼科医の著者が、これまで渉猟してきた書物中の毒きのこに関する記述、中毒症例をまとめ、いまもって跡をたたない毒きのこ中毒に関する情報・治療について詳しく解き、きのこと上手に付き合う方法を紹介する。
きのこ好きの方にはもちろん、救急医療に携わる人にもおすすめの書。イラスト230点余。

目次

1章 毒きのこの前史
 歴史から毒きのこを学ぶ
 日本の菌類史から見る毒きのこの分類
 平安時代のきのこ中毒治療法
 室町時代のきのこ中毒死亡例
 江戸期の毒きのこ名一覧表
 江戸期毒きのこの特徴
 江戸期きのこ料理時の注意事項
 江戸期食菌と毒きのこの鑑別
 江戸期きのこ中毒治療法

2章 きのこの古名・方言から毒きのこを知る

3章 明治期の毒きのこ情報
 明治11年の毒きのこ情報
 明治17年のきのこ展(於フランス)
 明治18年の毒きのこ情報
 明治23年の毒きのこ情報
 明治27年の毒きのこ情報
 明治41~42年の毒きのこ情報

4章 きのこ中毒の疫学調査から
 日本におけるきのこ中毒者数の推移
 きのこ中毒の発生分布
 きのこの種類による地域別中毒発生頻度
 地域別中毒発生の事例集
 きのこ中毒を助長するもの
 きのこ中毒が減らない理由

5章 毒きのこの見分け方の嘘
 迷信・俗説
 野生のきのこを食べる時の心得
 迷信のルーツ
 迷信を信じるべからず
 迷信
 毒きのこ鑑別の難しさ
 それでも毒きのこを見わけるコツ

6章 毒きのこ中毒症例集
 1.致死性中毒(アマニタトキシン類/ファシクロール類/トリコテセン類/ルスフェリン・ルスフェロール類/未知物質/ジロミトリン類/オレラニン類/溶血性中毒 成分)
 2.神経性障害中毒(幻覚性=シロシビン類/精神錯乱型=ムスカリン・ムッシモール類)
 3.肢端紅痛型中毒(クリチジン・アクロメリン酸類)
 4.消化器性障害型中毒(イルージンM&S類/未知物質)
 5.悪酔い性型中毒(コプリン類)
 6.毒きのこ以外

7章 毒きのこ各論
 きのこ主要症状別一覧
 消化器障害を起こす毒きのこ群一覧
 毒きのこがもつ化学成分と構造式
 きのこがとりこむ金属元素

8章 きのこの調理法と毒性
 きのこの食べ方
 きのこの毒抜き法
 きのこの調理法による毒性の変化

9章 きのこ中毒の治療
 中毒療法と解毒法
 きのこ中毒の応急処置
 きのこ中毒にかかった時の医師の選び方
 きのこ中毒時の診断・治療指針と毒きのこの鑑別
 医師の毒きのこ同定のための検査指針
 きのこ中毒物質体外除去の治療マニュアル
 毒きのこの種類別による治療法一覧
 猛毒きのこ中毒の特異な治療法
 きのこ中毒の治療最前線

10章 日本・諸外国のきのこ中毒防止対策
 食中毒の現状から
 諸外国・日本のきのこ中毒防止対策

11章 毒きのこと互いに似ているきのこ図鑑

12章 毒きのこ番付

13章 きのこを薬と副食にしたかかわりの歴史
 きのこを薬に
 きのこを副食に

14章 毒きのこの医学的利用

毒きのこ総合参考文献
索引

紹介媒体

  • 京都新聞 朝刊

    2005年1月22日

    「毒キノコの症例や語原研究」「日本人との長い付き合い考察」

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