日本図書館協会選定図書

内容

茶の湯は人なり  茶の湯は人物の表現であり、茶人が歩んできた足跡そのものである。茶人研究はまだこれといった方法をもっていない。歴史史料の中の一次史料をよりどころとした茶人の伝記を叙述するという正統的な方法だけでなく、茶人の伝聞資料や後世の編纂物のなかから、あるいは残した遺物遺跡から、さらには伝記史料そのものの史料批判的な研究など、さまざまの方法を駆使して17人の茶人伝を書く試み。

目次

第一部 千利休と弟子たち
千利休論─異端の造型(中村利則)
山上宗二の美意識(渡辺誠一)
千少庵論(中村修也)
再考・細川三斎―利休の継承と目利き―(矢部誠一郎)

第二部 寛永文化の茶人
逸話のなかの小堀遠州(熊倉功夫)
金森宗和論(谷晃)
徳川義直と茶の湯(佐藤豊三)

第三部 天皇・大名・茶堂
後西院の茶の湯―『隔メイ記』を中心に―(谷端昭夫)
土屋相模守政直と茶の湯(木塚久仁子)
兼常徳庵―江戸時代初期の毛利家茶堂―(原田茂弘)

第四部 茶人とその著作
珠光の茶の湯論―『古市播磨法師宛一紙』を読み直す―(神津朝夫)
今井宗薫と伊達政宗―宗薫家茶の湯書(佐藤家本)の意義―(高橋あけみ)
浪華の茶匠初代宗鳳・青木凡鳥(山田哲也)
井伊直弼の茶の湯―著述活動からのアプローチ―(毎「△①蓑
第五部 近代の茶人
大坂における幕末・明治初期の町人文化―大庭屋平井家の歴代当主と遠州流茶道―(市村祐子)
女流茶人 堀越宗円(武内範男)
柳宗悦の茶道論(田中秀隆)

紹介媒体

  • 京都新聞・夕刊

    2004年2月26日

    「遠州と茶の湯 「時代」つくった自由な発想」

  • 日本歴史 682号

    2005年3月1日

    戸田勝久

  • 芸能史研究 170号

    2005年7月20日

    家塚智子

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