内容

・大阪万博の会場計画に、「お祭り広場」として鎮守の森の概念を取りこんで以来、30年以上にわたり調査・研究にあたってきた著者の総決算
・「鎮守の森はひとびとの生活や生産、信仰や芸能を含む文化複合体である」という観点から、北は津軽から南は沖縄まで、鎮守の森を実際に歩いた探訪記録
・地球環境と自然保護という21世紀を生きる人類への課題ととりくみを、都市にもある緑のオアシス「鎮守の森」の重要性とその現状を通して提言する

目次

はじめに――鎮守の森って何だろう?

1 鎮守の森を歩く――さまざまな素顔
   鎮守の森の原点
   太陽の遙拝所
   森のなかのカミガミ
   市街地の海に横たわる「島」
   海からの目標となる山
   青々と輝く照葉樹林
   「国引き」の森
   泥の海を日本海に流す
   「湖の下に沃野がある」
   国土開発のモニュメント
   森が壊されていく
   「お祭り広場」の原型
   ハダシで森のなかを歩く
   森のなかに川をつくろう

2 山は水甕 森は蛇口――津軽の森と岩木山
   「岩木山を見たい」
   山は水甕 森は蛇口
   山の神はなぜ田の神になるのか?
   鬼とアテルイ
   弘前城から岩木山を見る

3 火がつくった国土――伊豆の森と山と島
   太陽の国
   寄りくるカミガミ
   伊豆半島を一周する
   御島の神々を尋ねて
   伊豆半島を縦断する

4 鎮守の森から山を拝む――若狭の森と神の山
   「近つ日向」
   若狭を開拓した神々
   森から見た神体山
   谷深い里の雨乞山
   山の神と神領山
   神体山が当山
   神島が海の領域を決める

5 ある町の鎮守の森の記録――美浜町のヤシロと遙拝の構造
   白砂浜と黒砂浜
   海を背にして山を拝む
   川を背にして山を拝む
   海・山・湖を拝む
   海を拝む
   遙拝の構造

むすび――鎮守の森はなぜなくならないか

展 望――鎮守の森を民俗資料に

紹介媒体

  • 「産経新聞」夕刊

    2003年11月22日

  • 「福井新聞」

    2003年6月24日

    「ヤシロと山の関係分析」

  • 「毎日新聞」

    2016年6月26日

    中牧弘允

    紹介

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