内容

演出家・戯曲家でもある歌舞伎研究の第一人者、郡司正勝氏の画期的歌舞伎論集。自由奔放な論評で歴史・戯曲・舞踊・演技・役者の五つのジャンルをかけめぐり、歌舞伎本来の創造的・躍動的なエネルギーを伝える。

目次

歌舞伎の歴史と本質
若衆かぶき以前の少年芸
かぶきの役柄
歌舞伎十八番
浄るり・かぶきの芸術論
写楽の画がいた寛政六・七年の劇界
生川春明の『役者評判記古今題名通覧』など
逍遙の歌舞伎研究


歌舞伎戯曲の展開
近松ノート
私説浄るり鑑賞-「菅原」「千本桜」「忠臣蔵」を中心に
南北四題
山東京伝の読本
黙阿弥について
「二月堂良弁杉由来」考


舞踊論
舞と踊
日本舞踊と近代
日本舞踊に対する「新楽劇論」における逍遙の批判
逍遙の「舞踊」という語


演技、神への変身
「型」について-かぶきの場合-
「対面」の予祝性-曽我の対面まで-
芸能言語について-日本語の不可能的可能性-
「かぶき」における物語性とかぶき性
「語り」-かぶきと浄るり-


民衆芸能の母胎
芸人の血脈
役者・家・芸
『役者論語』について
役者説話の形成-市川八百蔵の場合-
『手前味噌』と仲蔵の代々-三代目仲蔵の著書-
一つの「観客」論


あとがき
初出一覧
索引

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