内容

昭和44年刊行の『幕末財政金融史論』によって学士院賞を受賞した著者が、その続編として完成したのが本書である。収録した12篇の論文は、国立国会図書館所蔵の「旧幕末継書」をはじめとする厖大な文献より関係史料を厳密に考察して論考されたものであり、また前人未踏の分野に分け入った珠玉の論文集である。n

目次

第一章 荒地起返
 ~特に新仕法“御手当定免”と関連させて~

第二章 貨幣改鋳策
 ~「江戸別段古銅吹所」座人勤方松田甚兵衛の建白書、老中・町奉行等を感嘆させる~

第三章 御勘定所御用達
 ~その役割・機能と命運を中心として~

第四章 江戸の御用金
 ~慶応元年正月「町人身元一件」に徴してみたる~

第五章 札差町人の上納金(一)-天保七年の場合

第六章 札差町人の上納金(一)-天保十一年の場合

第七章 江戸町人の永久上納金
 ~文化三年以降池田屋市兵衛ほかの場合~

第八章 御救御貸附金

第九章 箱館奉行所附御用達
 ~いわゆる缺乏品貿易の諸品仕入方を主な任務としたる~

第十章 江戸市中潤沢融通の議
 ~老中・町奉行、貿易開始に伴う江戸市中の頽廃・沈滞を憂う~

第十一章 江戸市中の秩序壊乱

第十二章 江戸の町兵
 ~秩序維持・取締のためにおいた町兵の取締を必要とした~

あとがき
索引

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