現代中国茶文化考
定価
6,050 円(税込)
本体 5,500円
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著者・編者略歴

おう・せい…1982年 中国四川省生.2015年大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了.博士(文学).現在,大阪観光大学観光学部専任講師.「当代中国茶芸館的興起」(『農業考古 ≪中国茶文化≫専号』,2012年10月),「現代中国における『茶文化』の出現と創造」(『都市文化研究』第15号, 2013年),「中国茶在日本的登陸、普及、生根」(沈立江主編『盛世興茶』,浙江人民出版社, 2014年)など.

内容

いまや現代中国のアイデンティティともいえる、茶文化。
その茶文化を創造し、再構築した政治的・経済的文脈とはどのようであり、それはどのようなプロセスをへて、さらにはそこにいかなる力がはたらいているのか。ひいては、茶そのものがもつ可能性とは。
中国の現代茶文化を映し鏡として、文化が本来もっている意味や力を見つめ直す。

■担当編集者より■
中国茶といえば、日本ではウーロン茶。このウーロン茶がいまあたりまえに普及していることの背景には、こんな事情が・・・。
「文化」がひろまっていく複雑な過程を、中国茶をとおして知ることができます。
現代中国、茶文化というキーワードを別のテーマにおきかえて読みといていくのも、おもしろいのでは。

目次

序章 茶文化研究への視座

第1章 茶葉生産と新中国の社会主義建設
建国当初の茶葉状況/茶葉生産の恢復/茶葉生産と社会主義工業化/革命のための茶葉生産

第2章 「茶文化」の出現と経済建設
「茶葉問題」の発生/「茶文化」ということばの誕生/茶文化の創造/茶文化への欲求

第3章 台湾茶芸の創出と中国大陸への伝播
台湾茶芸を育んだ社会変革/1970年代の台湾茶危機/台湾茶芸の構築/台湾茶芸の伝播

第4章 茶文化ナショナリズム
茶文化から民族文化へ/民族文化の演出/学術研究による茶文化操作/茶文化復興の象徴

第5章  茶文化産業
茶芸館/茶文化観光/中国茶文化の消費

第6章 中国茶のソフトパワー
新中国の外交と茶/茶文化パブリック・ディプロマシー/日本における「中国茶」の受け入れ

終章 中国茶文化の可能性


あとがき
参考文献
索引

紹介媒体

  • 『日本と中国』

    2017年5月1日

    日中友好協会発行

  • 味の素食の文化センターウェブサイト/アーカイブス/Kawara-ban

    2017年5月

    今月のおすすめ本(http://www.syokubunka.or.jp/archives/kawara-ban/detail/post-24.html)

  • 『茶の湯文化学』第28号

    2017年10月3日

    中村羊一郎

    書評

  • 書評空間BOOKLOG(紀伊國屋書店)

    2017年3月28日

    早瀬晋三

    http://booklog.kinokuniya.co.jp/hayase/archives/2017/03/post_434.html

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