鏡花本の世界

別冊太陽 泉鏡花 美と幻影の魔術師 (別冊太陽 日本のこころ 167) 別冊太陽 泉鏡花 美と幻影の魔術師 (別冊太陽 日本のこころ 167)
(2010/02/23)
別冊太陽編集部

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『別冊太陽』をご存じでしょうか。
平凡社から発行されているムック本で、日本の美術家を特集することもしばしば。
2月に刊行された『別冊太陽』のテーマは泉鏡花でした。
→ 平凡社ブログ「別冊太陽『泉鏡花』」
このなかに、「麗しき鏡花本の世界」という特集が組まれています。
鏡花本とは、鏑木清方橋口五葉・鰭崎英朋など鏡花の文学に魅せられた
画家たちによって描かれている、美しい装丁のほどこされた本のことです。
『別冊太陽』では写真を多く使って、鏡花本の魅力を余すところなく伝えています。
中でも、小村雪岱が手がけたものは、表紙・見返しを見ただけで
十分に魅了されてしまいそうな美しさです。
雪岱は、鏡花から雅号を授かり、代表作『日本橋』以後の装丁の多くを担ったそうです。
2月の『芸術新潮』では、小村雪岱の特集が組まれています。

芸術新潮 2010年 02月号 [雑誌] 芸術新潮 2010年 02月号 [雑誌]
(2010/01/25)
不明

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鏡花本を実際に入手することは大変に困難だそうですが、
もしそれを手のひらにおさめることができたら、
単に「読書」と言い切るにはあまりにぜいたくな体験となるのではないでしょうか。
表紙を開くところから始めて、表裏の見返しに眺め入り、
一枚一枚ページを指で繰りながら、鏡花の美の世界に迷い込んでみたいものです。
電子書籍の波が押し寄せようとしている今日ですが、
紙に印刷された書物は味わい深く、
メディアとしてすぐれたものであるということを鏡花の本は教えてくれそうです。
(山田)