内容

日本の古文書を代表する史料群であり、中世の基本史料である東寺文書。そのうち東寺百合文書は1997年に国宝指定をうけている。本書は、東寺文書に魅せられた中世史研究者により、1994年以降続けられた東寺文書研究会での研究成果の第二弾。研究会の報告を基礎に最新の成果を披露した19篇。

目次

Ⅰ東寺の僧侶、その職位とはたらき

永久元年の真言宗阿闍梨と東寺定額僧(真木隆行:山口大学准教授)
年行事と案文――中世前期東寺における文書管理――(宮﨑 肇 :早稲田大学非常勤講師)
公文快実とその文書(岡本隆明:京都府立総合資料館)


Ⅱ荘園、そして荘園史料からの発展  

土地範疇と地頭領主権(保立道久:東京大学史料編纂所教授)
地下請小考(志賀節子:関西大学非常勤講師)
東寺領近江三村庄とその代官(村井祐樹:東京大学史料編纂所助教)
周防国美和荘兼行方の年貢収取について(髙橋傑:慶應義塾普通部教諭)
新見荘祐清殺害事件の真相(清水克行:明治大学准教授)
備中国新見荘における代官新見国経期の公用京進と商人の活動(辰田芳雄:岡山県立岡山朝日高校教諭)
室町期東寺の寺院運営に関わる夫役と膝下所領(西尾知己:日本学術振興会特別研究員)
中世後期における村の惣中と庄屋・政所――山城国上野荘の場合――(西谷正浩:福岡大学教授)
葛野大堰と今井用水――地域史への試み――(大山喬平:京都大学名誉教授)


Ⅲ権力の裁許、政治勢力の地域的展開 

六波羅探題における「内問答」と「言口法師」(酒井紀美:茨城大学教授)
観応の擾乱以降の下文施行システム――尊氏・義詮下文施行状を中心として――(亀田俊和:京都大学非常勤講師ほか)
室町期越中国・備前国の荘郷と領主(山田徹:京都大学助教)
戦国期西播磨における地域権力の展開――龍野赤松氏の動向を中心に――(渡邊大門:大阪観光大学客員研究員)


Ⅳ史料の性格の読解         

東寺宝蔵の文書の伝来と現状――御道具唐櫃の文書を中心に――(新見康子:東寺宝物館)
「東寺長者補任」の類型とその性格(高橋敏子:東京大学史料編纂所准教授)
「延文四年記」記主考(山家浩樹:東京大学史料編纂所教授)


あとがき
執筆者紹介

紹介媒体

  • 『地方史研究』第61巻第6号

    2011年12月

    松永英也

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