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著者・編者略歴

(もとやま・ゆきひこ)・・・1924年大阪府生.京都大学文学部卒業. 京都大学教授を定年退官後京都大学名誉教授.関西大学教授を1995年退職.

内容

林羅山・熊沢蕃山・貝原益軒・荻生徂徠・松平定信・佐久間象山・横井小楠・・・・・・絶対的な道徳理念のもとに、相対的な法を果敢に変革していった近世の思想家たち。彼らが解決の道を目指して取り組んだ時代の課題が、いかなる歴史状況のもとで発生し、いかなる問題を抱くものであったのかを提示することで、それぞれの思想家たちが意図したことを明確にしようとする日本思想史の基本書。

目次

序論-本書の見取図-

第1章 近世道徳の創造をめざして-林羅山
 1 羅山研究の視角
2 羅山の経歴と思想形成
 3 羅山の儒教思想
 4 羅山の道徳論


第2章 社会の組織化と人間の功利主義化に抗して
                 -熊沢蕃山
 1 熊沢蕃山の課題
 2 「よき武士」をめざして
 3 課題解決の道を模索す
 4 隠退後の生涯
 5 熊沢蕃山の学問と思想
 6 「孝」の哲学


第3章 安定社会の永続を求めて-貝原益軒
 1 『大疑録』と益軒の課題
 2 益軒の「理」
 3 「理」の実体性
 4 益軒の「性」
 5 「事天地」説
 6 本草学と物理について

第4章 幕藩体制の再建と先王の道-荻生徂徠
 1 荻生徂徠の課題
 2 徂徠における二つの生き方
 3 文人荻生徂徠
 4 儒者徂徠
 5 先王の道と開国の君
 6 開国の君の制度制作の自由と先王の道

第5章 寛政改革と異学の禁-松平定信ほか
 1 寛政改革の歴史的背景
 2 松平定信の政治思想
 3 改革の実施と教育政策
 4 異学の禁の思想的背景
 5 異学の禁その後

第6章 東洋道徳・西洋芸術の理想を求めて
-佐久間象山
 1 佐久間象山の課題
 2 朱子学の時代
 3 アヘン戦争の衝撃と攘夷の時代
 4 強国をめざして-開国論の時代-
 5 易と天人合一の世界

第7章 世界平和の「世話やき」をめざして
                -横井小楠
 1 横井小楠の課題
 2 横井小楠の学問と思想
 3 横井小楠の理と格物

あとがき 索引

紹介媒体

  • 京都新聞朝刊読書面

    2006年7月2日

    「京滋の出版」欄

  • 読売新聞朝刊読書面

    2006年12月24日

    竹内洋

    「2006年読書委員の3冊」

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