2刷 日本図書館協会選定図書

内容

中世京都の都市空間形成過程における種々の問題を、辻子の発生と展開、平安京北辺・後小松院仙洞御所跡敷地・土御門四丁町等の再開発、あるいは六町の成立と構造などの検討を通してさぐり、今日の歴史的都市の保全修景計画をも射程に入れて中世都市像を追究した、気鋭の建築史家ならではの一書。巻末に人名・事項索引を付す。

目次

序章 辻子 その発生と展開
     -古都における高密度生活空間の開発形態-

第一節 辻子-用字・発音・語義・語源-
第二節 中世的都市空間の形成と展開
第三節 近世における都市再開発
       -辻子と突抜と新道-


第一章 平安京北辺の地域的発展

第一節 平安京とその北郊
第二節 北辺の地域開発-桃園園を中心に-
第三節 北辺の地域変容-世尊寺を中心に-
第四節 北辺の地域変容-十二世紀以降-
第五節 鎌倉時代における北辺道路網


第二章 後小松院仙洞御所跡敷地の都市再開発

第一節 伏見宮家の仙洞跡地再開発
第二節 新屋敷地の実態
第三節 土地問題の一断面


第三章 土御門四丁町の空間形成と都市再開発

第一節 土御門四丁町の形態と構造
第二節 土御門四丁町の土地支配と空間形成
第三節 土御門四丁町の都市再開発


第四章 戦国動乱と京の都市空間

第一節 応仁の乱と都市空間の変容
第二節 西陣の成立
第三節 戦国時代の京の都市構造-町組をめぐって-


第五章 町組「六町」の成立と構造

第一節 「六町」の構成と領域
第二節 六町の形成過程
第三節 「六町」の景観と構造
第四節 「六町」の結成と展開


あとがき
索引(人名・事項)

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