長谷川三郎

1906—1957

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プロフィール

長谷川三郎は、日本の二十世紀抽象芸術の先駆者のひとり。画家としてのみでなく美術評論、思想の面においても戦後日本の美術界に大きな影響を与えた。高校在学中から大阪信濃橋洋画研究所で小出楢重に師事。東京帝大文学部美学美術史科を卒業後、約三年の欧米留学を経て、二科展に出品。1937年に自由美術家協会を結成、戦後日本の抽象画の形成を促した。1950年、イサム・ノグチとの出会いは、長谷川の、東洋と西洋、古典と前衛をめぐる思考に大きな示唆を与えた。その後の墨の仕事は海外でも高く評価される。1955年に再渡米し、東洋美術や禅の教え、日本の前衛美術の紹介にも尽力した。