内容

明治の文豪、夏目漱石の小説において、そこに織り込まれた西洋的概念と東洋的概念の葛藤、直接影響を受けた小説との比較、イギリスの事物の受容の様相など、気鋭の研究者たちによる漱石文学論。

目次

小説美学としての<非人情>(松村昌家)
─『草枕』の成り立ち─

『吾輩は猫である』におけるメランコリーと神経衰弱(仙葉豊)

「甲羅ノハヘタル」暗示(佐々木英昭)
─『心』「琴のそら音」の深層―

奇人たちの饗宴(飛ヶ谷美穂子)
─『吾輩は猫である』とT.L.ピーコックの<談話小説>―

漱石の『坑夫』とゾラの『ジェルミナール』(大高順雄)
─創作ノートと調査資料─

「カーライル博物館」論(神田祥子)
─明治期のカーライル受容を視座として─

漱石の薔薇戦争(森道子)

紹介媒体

  • 『国文学解釈と鑑賞』72号11巻

    2007年11月1日

    上田正行

関連書籍

  • このエントリーをはてなブックマークに追加