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内容

江戸時代後期大坂の趣味人・町人学者として知られる木村蒹葭堂(1736-1802)の没後200年を記念した展覧会の図録。蒹葭堂は幼少から絵画を習い、10歳代で本草学と物産学を学んだ。詩をよくし、煎茶を愛した。その交友は大名から庶民に及び、また膨大なコレクションは当初から全国に知られ、あらゆる学問分野に通じた多芸多才の博識として稀有の存在であった。蒹葭堂の影響はあまりに多方面にわたっているため、その全貌を把握することは困難であったが、本書では、230点におよぶ出品史料により、広大な蒹葭堂ワールドを一望する。

目次

木村蒹葭堂  脇田修(大阪歴史博物館館長)

図版篇

第一章 浪華の芦
『蒹葭堂日記』『浪華郷友録』などの記録類をもとに蒹葭堂のプロフィールを紹介
第二章 聞人蒹葭堂
蒹葭堂の詩文・書画・旧蔵の茶具などを展示
第三章 物産家蒹葭堂
『一角纂考』などの著作や膨大なコレクションが、伝統的学問の枠にとどまらず海外に目を向けた知識人蒹葭堂を物語る
第四章 蔵書家蒹葭堂
『大島筆記』をはじめとした蒹葭堂の旧蔵書を出品
第五章 蒹葭堂の晩年と顕彰
幅広い交友と後世への影響を偲ばせる書状・史料類を紹介


研究・資料篇

木村蒹葭堂の画業について    橋爪節也(大阪市立近代美術館建設準備室)
蒹葭堂の本草学・物産学管見   嘉数次人(大阪市立科学館)
画人「弘恭」蒹葭堂に関する試論 松浦 清(大阪歴史博物館)
蒹葭堂の蔵書について      井上智勝(大阪歴史博物館)
図版解説/印譜/年表/参考文献/出品目録

紹介媒体

  • 読売新聞

    2003年12月28日

    樺山紘一

  • 京都新聞

    2003年2月12日

  • 朝日新聞

    2003年2月9日

    木下直之

  • 産経新聞夕刊

    2003年2月12日

    「近世大坂の大町人学者」

  • 産経新聞

    2003年1月27日

  • 毎日新聞

    2003年1月17日

  • 中国図書第16巻1号

    2004年1月

    塩見邦彦

    内山書店 「2003年読者アンケート」

  • NHK教育テレビ

    2008年5月22日

    知るを楽しむ なにわ知の巨人 木村蒹葭堂  

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