歴懇リバイバル 待望の復刊
初版1995年刊

内容

18世紀、西洋の博物学の背景には大航海による世界の拡大と東洋貿易・植民政策があり、日本の本草の土壌となったのは吉宗の全国産物調査をはじめとする幕府や諸藩の殖産政策と外国貿易であった。東の本草と西の博物学は日本で遭遇する。物にそそがれる新しい眼の誕生、物のかぎりない多様性の発見。本草と博物学における知的冒険の展開に興味はつきない。

目次

Ⅰ  分類
本草における分類の思想 (山田慶兒)
植物の属と種について (木村陽二郎)
東アジア本草学における「植虫類」 (西村三郎)

Ⅱ 記述
幕府典薬頭の手記に見える本草 (宗田一)
日本における救荒書の成立とその淵源 (白杉悦雄)
清朝考証学派の博物学 (小林清市)
漢訳本前期密教経典にあらわれた医療関連記載 (正木晃)

Ⅲ 描写
秘伝花鏡小考 (塚本洋太郎)
十八世紀の植物写生 (榊原吉郎)
江戸時代動物図譜における転写 (磯野直秀)

紹介媒体

  • 毎日新聞・夕刊

    1995年8月16日

    斎藤清明

    「カレッジング」欄

  • 現代東洋医学16-4号

    1995年10月

    「新刊紹介」欄

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