棟方志功 祈りと旅

先週末、地元に帰る用事があったので、
学生時代によく足を運んだ愛知県芸術文化センターに行ってきました。
10階にある愛知県美術館では、本来なら7月には
「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」を予定していたそうですが、
東日本大震災の影響により、中止となってしまっていました。
その代わり、東北復興支援特別企画として、既に昨年から全国を巡回していて、
当初は福岡県立美術館が最後の巡回館となるはずだった、
「棟方志功 祈りと旅」展が開催されていました。
東北出身の版画家である棟方志功
ゴッホに触発されて美術の道を志し、故郷の青森を出て上京した作家ですが、
その芸術のルーツはふるさと東北、とりわけ津軽の風土にあったことを、
観る者にしみじみと実感させる展覧会になっていたと思います。
展覧会の目玉はなんと言っても、
全長およそ26mにも及ぶ、作家最大の作品《大世界の柵》。
美術館の公式ブログでは、その巨大な作品が展示される様子を見ることができます。
http://blog.aac.pref.aichi.jp/art/
弁財天妃の柵


ロビーでは、東北各県の美術館のミュージアムグッズが販売されていました。
また、この展覧会で購入されたチャリティーグッズの収益は、
被災地の復興ならびに文化財、美術品救援活動のための義援金にあてられるそうです。
私が訪れたこの日は、早朝に女子サッカーの日本代表が
W杯優勝を決めた歴史的な日でした。
芸文センターに隣接するオアシス21の広場では、
ちょうどフットサルの大会が行われていて、選手や見物している人たちからも
どことなく高揚した気分が伝わってきました。
厳しい環境でプレイをしてきた女子サッカーの選手達は一躍時の人となりましたが、
それに関わるトラブルも急増しているようで、心が痛みます。
メディアはにわか景気に沸いていますが、
これから5年、10年先まで、同じように彼女達を追いかけ、
支援し続ける人は一体どれだけいるのだろう、とも思います。
大事なのは忘れないこと。
遠くても、心だけでも寄り添って、変わらず見守り続けていくことだと、
二つの風景から感じた一日でした。
(蒲)