木田安彦の世界『三十三間堂』展

只今大丸ミュージアムKYOTOで開催中の「木田安彦の世界『三十三間堂』展」に行ってきました。
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木田氏の代表作となった「三十三間堂」は1978年に発表して以来、
木版画にとどまることなく、水墨・板絵・ガラス絵などさまざまな素材によって、
一つの型に収まらない表現で発表され続けてきました。
今回は、第一作目の木版画から最新作の板絵屏風にいたるまでの約70点の「三十三間堂」が観覧できます。


なかでも印象深いのは、板絵の数々。
形も不規則な板の中に現れるトリミングされた三十三間堂の一部の仏像たちは、
うっすら目を開いているものもあれば、目を閉じているものもあり、
一体一体が見事に描き分けられています。
木目を生かしながら、水墨の濃淡で描かれたそれらはは神秘的であり、
そこからは木田氏の三十三間堂に対する愛着と、
自分のなかにある明確な三十三間堂像のようなものが観ている側に伝わってきます。
仏像たちは必ずしも正確な写実的な表現ではなく、
細かく、ときに大胆に描かれた仏像の姿は木田氏特有のユーモアと精神性に溢れています。
もう一つの目玉は、1995年以来余り絵具のみで描き続けられてきた「不動曼荼羅」。
その数は一千体に達し、新たに中尊を据え、左右15メートルもある曼荼羅が完成しました。
小さな画面に描かれた色とりどりの不動は一つ一つ表情を変えながら
木田氏のエネルギッシュさに溢れています。
会期はもうすぐ終わりますが、もし間に合う方はぜひご覧下さい。
版木も2点出品されており、木田版画の精密さと確かな表現力を垣間見れる貴重な機会となっています。
これを機に木田安彦の世界をしっかりと味わい直すのはいかがでしょうか。
大丸ミュージアムKYOTO
「木田安彦の世界『三十三間堂』展」 10月18日(月)まで

http://www.daimaru.co.jp/museum/kyoto/33gendo.html
(川村)