五条坂の陶器まつり

一年で一番暑い季節がやってきました。
今は、二十四節気でいう「大暑」の時期にあたりますが、
文字通り、京都では猛暑日が続いています。
そんな暑い中、今週末の8月7日から10日まで
京都東山の五条坂では陶器まつりが行なわれます。
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大正時代、お盆のお参りの方を対象に、五条坂に窯を持つ作家たちが
店に出せない作品を市という形をとって売りに出したことが始まりと言われています。
現在は四百店もの店が、五条坂の両側にずらりと連なり
日本でも最大級の陶器市として毎年多くの人で賑わいます。


の北側には清水焼が多く並びます。
こちらは元々五条坂にお店を構えている方も多く、
なかには通常では見られない破格の値段がついているものも。
南側は、若手作家のお店が中心です。
斬新なデザインの作品も多く並び、値段もお手頃。
瀬戸や備前といった全国各地の窯元からも多くの店が出店しており、
五条坂を登ったり降りたりしながら、気に入った作品を探します。
嬉しいのが、朝の9時から夜は11時頃まで市が行なわれていること。
日が落ちた頃には、それぞれのテントに明かりが灯り、幻想的な雰囲気が漂います。
私も仕事帰りに会社からぶらぶらと歩いて市を覗きに行くのが毎年の恒例となっています。
初めて買い物をした店のご主人とはすっかり顔なじみになり、
その年の新作を見せて頂くのも楽しみの一つ。
お店のディスプレイを見るのも楽しく、
ただ食べ物を乗せる、花を生けるだけでない器の使い方を見ているだけで学ぶ事ができます。
* * *
 
五条坂を南に入ったところには河井寛次郎記念館があります。
休日になると、清水寺に向かう人々で一杯になる五条坂を一本入ると、
さっきまでの喧噪が嘘のように静かな空気が流れます。
河井寛次郎が亡くなるまでの30年間を過ごした家が、
現在記念館として公開されているのですが、
外観は少し大きめの町家といった風情で、気づかなければ通り過ぎてしまいそう。
館内は、まるで寛次郎が今でも生活しているような空間で、
どこかのお宅にお邪魔させてもらっているような気分になります。
緩やかに流れる空気と時間。住宅の奥にある登り窯も必見です。
こちらの開館時間は朝の10時から夕方の5時まで
陶器まつりで歩き疲れたら、こちらの美術館で心静かに寛次郎の作品と対話するのもおすすめです。
(西川)