屏風の世界

屏風。
中国からつたわり、日本で独自の進化を遂げた家具であり、芸術表現の様式です。
もともと風よけや間仕切りとして使われていた屏風ですが、
いまでは、屏風を自宅に飾るということは、
大きさからなかなかむつかしくなってきています。
海外では、屏風をパネルのように平面にして
壁に掛けるといったディスプレイのしかたも、試みられているようです。
しかし、折りまげて見たときの屏風は、立体感がいっそう際だちます。
そんな、平面ではなく、あえて折った状態の屏風を一堂に集めた展覧会が、
ただいま東京で開催中です。
出光美術館「屏風の世界」展です。
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まずなにより、24点もの屏風が一堂に見られるということが、
とても貴重な機会ではないでしょうか。
源氏物語図、三十六歌仙、祇園祭礼図といった定番から、
現存するものが少ない南蛮屏風、
さらには世界地図(!)の屏風まで、
24点とは思えないほど多種多様な屏風があることに圧倒されます。
岩佐又兵衛の大迫力の奇抜な作品、
江戸名所図の詳細な描写など、
驚かされる作品がたくさんありました。
そのなかでも特に印象に残ったのは、伝土佐光信の「四季花木図屏風」。
左右の屏風を入れ替えても絵柄が連続するという凝った作品。
季節の輪廻には終わりがないことをあらわしているそうです。
25日まで開催のこの展覧会。
ぜひ屏風の魅力をご堪能いただければと思います。
(岸本)