登る富士

富士山が世界遺産に登録されて早2カ月になろうとしています。
富士山1
私は過去4度富士登頂にチャレンジし、いずれもなんとか登頂できました。
そして4度ともにいわゆる「弾丸登山」スタイルで登っています。
登る時期はいつもお盆のいまくらいで、登山者がピークの時期です。
最近耳にする「弾丸登山」とはわずかな仮眠のみ、あるいは仮眠なしで登頂し、
ご来光を拝み、すぐ下山することを言います。
私の場合は4度とも旅行会社のツアーに参加し、朝の9時ごろ京都駅などに集合しバスで富士山五合目
まで行きます。
到着時間は渋滞にもよりますが夕方16~17時。
遅くとも18時には五合目を出発して8合目でわずかな仮眠。
(運がいいと2~3時間、登山渋滞によっては1時間くらいの時も)
ご来光が午前5時頃ですのでこの時間には登頂して万歳三唱して下山。
下山は登りに比べ格段に早く、人によりますが午前9~10時頃には5合目に到着します。
毎回この行程で富士登山をしています。
(ちなみに、ガイドの「強力」さんは、下山してすぐにまた別のツアーを率いて登ることもあるそうです)
普段あまり運動をしない身にはかなりきついですが、
なんとか登りきれているのは、眼下に広がる景色やご来光の素晴らしさを味わいたいという気持ち、
なにより下山して帰る車中で窮屈な登山靴からサンダルに履き替え、ほっこりした時に富士山見て
あの富士山を登ったんだ」という達成感に浸れることです。
色々な登山者の方を見るのも楽しかったりします。
(すごく寒そうな軽装の若者、頑張って登っている小学生、色々な格好で登る諸外国の方などなど)
いつも下山した後は疲労感が半端ではなく「二度と登りたくない」と思うのですが、
1年もするとあの達成感やいままで1度として同じではなかった富士山の色々な姿を見たいという
欲求などで、つい誘われると登ってしまいます。
また世界遺産となりテレビなどでもよく富士登山が取り上げられていますが、それを見るにつけても
じわじわと登りたくなってくるので不思議です。
古来より人々が登り、信仰し、描き、時には噴火によって恐れられたりもした霊峰「富士山」。
登ったことのない方は一度登ってみてはいかがでしょうか?
何か新しい発見があるかもしれません。
富士山2
(阿部)

谷文晁展-記録としての絵画

先日、サントリー美術館で開催されている「生誕250周年 谷文晁展」に行って参りました。
展示構成は、「この絵師、何者!?」というキャッチコピーの通り、彼の様々な画風や交友関係を
紹介し、谷文晁の実像にせまろうとするもの。
谷文晁展
中でも松平定信の御用絵師としての活躍が大きく取り上げられていたように思います。
定信に同行し各地を巡った際の写生や、定信の命を受け全国に伝わる古文化財を調査した際の
模写と記録等が特に印象的でした。
私たちも調査の際に写真を撮り記録しますが、カメラの普及していなかった当時は模写でそれ
と同じことをしていたのでしょう。
美術品を扱う立場にいる者として、先人たちとの繋がりのようなものを感じられました。
同時に、テクノロジーが発達した今ではほとんどなくなってしまった、模写による記録伝達に
レトロな魅力を感じ不思議な昂揚感を味わいました。
私はこのような当時の人の生活を感じられるものにどうにも惹かれてしまいます。
探幽縮図改
探幽縮図(和の美476号所載)
余談ですが、今月の弊社目録「和の美」476号で紹介しております作品「探幽縮図」 も、
狩野探幽が鑑定の際に模写をしたもの。
この訪館の直前まで目録の編集作業をしていたため、感じ入るものが多い展覧会でした。
「生誕250周年 谷文晁」展
2013年7月3日(水)~8月25日(日)
サントリー美術館(http://www.suntory.co.jp/sma/
(鈴鹿)

夏季業務のご案内

思文閣銀座の店舗につきましては、まことに勝手ながら
  8月10日(土)より8月18日(日)まで
夏季休業とさせていただきます。8月19日(月)より通常営業いたします。
ご不便をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
お急ぎのご連絡等は下記思文閣京都本社まで賜りますようお願いいたします。
 
なお、京都本社および思文閣福岡、ぎゃらりぃ思文閣は8月も通常通り営業しております。
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
【お問い合わせ先】
思文閣京都本社(定休日なし)  TEL:075-531-0001 info@shibunkaku.co.jp
思文閣福岡  (定休日:日曜日)TEL:092-735-1000 fukuoka@shibunkaku.co.jp
ぎゃらりぃ思文閣 
(定休日:個展会期外は日曜日)TEL:075-761-0001 gallery@shibunkaku.co.jp


8月1日より、ぎゃらりぃ思文閣において
 長谷川利行 小品展 -1冊のスクラップブックより-
を開催しております。8月11日(日)までの開催です。
ご好評につき、8月16日(金)まで会期を延長いたします。
今回の展覧会では、利行が生前、1冊のスクラップブックに貼ったと思われる約80点の作品を、
皆様にご覧いただきます。
長谷川利行は、明治24(1891)年に京都に生まれ、中学の頃から絵画や文芸の才能を開花させます。
30歳頃に上京して以降衣食住に事欠くような生活の中、放浪し酒を愛する日々を送りながら絵を描き
続けたと言われ、「放浪の画家」としてご存じの方もいるのではないでしょうか。
長谷川利行1
利行は、生前、画壇から芳しい評価を得られなかったものの、没後は「天才画家」の称を与えられる
ほどとなり、今現在は知る人ぞ知る、熱狂的なファンを持つ画家となっています。
長谷川利行3
油彩や水彩、鉛筆にパステル画。人物に、日常や旅先の風景。
即興的なタッチと、大胆な省略や彩色を特徴とする、種々さまざまな利行作品を展示しております。
長谷川利行2
会期まで残り数日でございますが、皆様のお越しをお待ちしております!
長谷川利行 小品展-1冊のスクラップブックより-
【会期】 2013年8月1日(木)~16日(金)10:00-18:00 会期中無休
※ご好評につき、8月16日(金)まで会期を延長いたします。
【会場】 ぎゃらりぃ思文閣
      地図 http://www.shibunkaku.co.jp/gallery/access.html
      ※お問い合わせ先 ぎゃらりぃ思文閣 TEL 075-761-0001
(8月12日一部追加・修正しました)

京都ゆかりの、鈴木治と長谷川利行

日ごとに暑さが増す夏、いかがお過ごしでしょうか。
私個人といたしましては、就職を機に京都へ越してきて2度目の夏、
湿気を伴う京都独特の暑さに、未だ慣れずにいます。
先週末、久々に学生時代の友人と、
京都国立近代美術館にて開催中の下記展覧会へ足を運びました。
『泥象 鈴木治の世界 ―「使う陶」から「観る陶」、そして「詠む陶」へ』
(京都国立近代美術館:http://www.momak.go.jp)
鈴木治は、戦後を代表する陶芸家として、
また、「走泥社」設立の中心メンバーとしてよく知られます。
「走泥社」は、昭和23年(1948)、八木一夫・鈴木治・山田光らによって、
新しい陶芸の創造を目的として創立されました。
土そのものが持つ造形の可能性を模索し、
陶芸の既存概念を覆すような走泥社同人作家による前衛陶芸は、
その後の陶芸のあり方に大きな影響を与えたといえます。
今回の展覧会ですが、シンプルな展示室を背景に、
作品の造形や陶肌の色彩が際立ち、その美しさに見入ってしまいました。
展示されている作品には解説文が一切なく、
作品と対峙し、頭の中にうかぶ想像をふくらませながら、
作品そのものを味わうことができたように思います。
今回、近代美術館にも展示されておりました「掌上泥象」シリーズの作品ほか、
鈴木治・走泥社同人作家の作品は、弊社ぎゃらりぃにおいても取扱いがございます。
ご興味のある作品などございましたら、ぜひお問い合わせくださいませ。
鈴木治 装飾的な雲
鈴木治 装飾的な雲
鈴木治 辰
鈴木治 辰
また、ぎゃらりぃ思文閣では8月1日より長谷川利行展を開催しております。
『長谷川利行 小品展 -1冊のスクラップブックより―』
会期:8月1日(木)~11日(日)
(URL:http://www.shibunkaku.co.jp/gallery/)
皆様のご来廊を心よりお待ちしております。
長谷川利行バナー
どこへ行っても暑さが付きまとう夏。
作品をのんびり眺めつつ、
この暑さをしばし忘れるというのも良いかもしれません。
(水科)