夏の終わりに

ここは愛媛県伊予市、JR予讃線の下灘駅。
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仕事でお邪魔した先のすぐ近くにあったので、
時間調整とトイレの拝借を兼ねて訪ねてみました。
この駅は個人的に過去に二度、訪れたことがあったのですが(自称秘境駅マニアなもんで)、
その時と比べるとこの駅もその絶景ゆえにかなり全国的に有名になったようで、
今回お邪魔した時もカメラを抱えた団体の観光客が。
今回は残念ながら曇り空でしたが、
晴天の時にプラットホームから眼下に広がる瀬戸内の小島の風景は、まさに野間仁根の世界観。
夕焼けの時のその美しさたるや…。
瀬戸内に生まれ育った私にとっては、こういう風景を見ると子供の頃を思い出し、いつも泣きそうになります。
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しかし昔と変わったのは、鬼のように来ないJR四国の時刻表
すなわち「地獄表」を見て「うわっ少な!」と感動し、
観光客のために「劇的ビフォアーアフター」よろしくリフォームされた
TOTOの洋式トイレを見て五つ星を与えるくらい感動しており、
何か子供の頃と違う感性を持ったなぁ…と思う今年の夏の終わりでした<(_ _)>
(入江)

「韓国現代彫刻展 チャン・ヒョンテク シン・ソンウ Solo Exhibition 1F/2F」開催中です

暑い日差しも幾分和らぎ、ようやく虫の音が耳を楽しませてくれる気候になりました。
「芸術の秋」はもうすぐそこまでやって来ているようです。
ただいま、ぎゃらりぃ思文閣では
「韓国現代彫刻展 チャン・ヒョンテク シン・ソンウ Solo Exhibition 1F/2F」
を開催しております。
韓国現代美術作家を迎えての個展は、3回目の開催を迎えます。
今回は、チャン・ヒョンテク氏とシン・ソンウ氏それぞれのソロ・エキシビジョンです。
1階はチャン・ヒョンテク氏の作品スペース。
チャン・ヒョンテク氏は、中央大学芸術大学彫塑学科、
中央大学技術大学院造形芸術家(彫塑専攻)を卒業し、
現在は中央大学芸術大学教授として活躍されています。
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作品のコンセプトは「無動」。
「ものの時間、動きを止めた瞬間」が表現されています。
また、チャン・ヒョンテク氏の作品は、ステンレスやブロンズ、
大理石など多数の素材で構成されており、
これらは、イコール「人間の持つ様々な感情」なのだそう。
そのためか、氏の作品と向き合うと、まるで自分自身と向き合っているかのような感覚を覚えます。
2階ではシン・ソンウ氏の作品を展示しております。
中央大学芸術大学彫塑学科を卒業し、現代彫刻家としての活動のほか、
歌手、俳優としてミュージカルやドラマにも多数出演され、作詞作曲、音楽プロデューサー、
また映画音楽監督としても活躍されています。
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展示は、自然の石からインスピレーションを得たものを表現した作品、
母親を想うあたたかみある作品の2つのシリーズから構成されています。
シン・ソンウ氏のエネルギーが凝縮された、生命力あふれる作品を御覧いただけます。
会期も残りわずかとなりました。
京都へお越しの際は、ぎゃらりぃ思文閣へぜひお立ち寄りくださいませ。
会期:2012年9月19日(水)~9月25日(火)  会期中無休
営業時間:10:00-18:00 (※最終日は14時終了予定) 

「夢の跡」に佇む

先日、夏休みを利用しまして、平泉の中尊寺と毛越寺へ行きました。
生まれも育ちも関西である私にとっては、
今まで東北の地は縁遠かったため、今回初めての訪問となります。
両寺とも「平安末期における奥州藤原氏の浄土思想を表した史跡」として、
学校で習ったり本を読んだりして認識はしていたつもりでしたが、
実際にその地に立ってみると、その「認識」が「体感」に変わっていくような気がしました。
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毛越寺は、奥州藤原氏2代・基衡から3代・秀衡の時代にかけて建造された寺院ですが、
現在では庭園と建物の遺構が残るのみです。
でも、その南大門跡に立ち、そこから広大な庭園の池を挟んで対岸に存在していたであろう
往時の伽藍の姿を想像すると、
藤原氏がこの地に具現化しようとした「浄土」の面影が偲ばれます。
逆に、藤原氏初代・清衡が建立した中尊寺では、
絢爛豪華かつ細密な装飾が施された金色堂や、中尊寺の宝物館である讃衡蔵に収められている
仏像・工芸品・経典などの芸術性にすぐれた当時の文物を実際に目の当たりにすることによって、
藤原氏の「浄土」に対する熱意、のようなものを肌で感じることができた気がします。
そして讃衡蔵では、来館者の方々が展示を見ながら奥州藤原氏のことや、
平安末期の歴史について語り合っている姿が多く見られるのにも驚かされました。(しかも皆さん詳しい!)
普段足を運んでいる関西の博物館とは一味違った趣きがあり、
館内の雰囲気も味わい深いものに感じられます。
また、当ブログでも以前触れましたが、中尊寺では今年、
12年ぶりに秘仏・一字金輪佛が御開帳されています。
(その時の記事はこちら
一字金輪佛は、藤原氏3代・秀衡の念持仏と伝えられ、「人肌の大日如来」として知られている仏像で、
その穏やかで神秘的なお姿には、惹き込まれるような魅力があります。
今回の御開帳には「東日本大震災復興祈願」の目的も含まれているようですが、
秀衡公が祈りを捧げた当時同様に、今もこの仏様からお力をいただけるような気がしました。
奥州藤原氏自体はわずか4代・100年程で滅びてしまいますが、
彼らがその100年の間に築いた文化・文物がおよそ800年もの時を経て
21世紀の私たちにまでこうして伝わっているのは、
偶然の部分もあるにせよ、やはり、この間の人々の、伝えていこうとする努力の賜物でもあると思います。
こうして伝承されてきた文物には、
作られた当時から連綿と受け継がれてきた文化や歴史を背負って今に伝わることを、
古典籍を扱うものの端くれとして改めて心得ておかなければいけないな、と感じたひとときとなりました。
(藤田)