金環日蝕

21日の金環日食は、みなさまごらんになりましたか?
私は観察用の眼鏡を持っていなかったため、お菓子の容器で作成した観測容器を使って、
ピンホール原理で映った太陽のかたちを確認しました。
残念ながら金環の瞬間は逃してしまいましたが・・・。
地面に映った日食の様子いろいろ。
chida1
(撮影:京都市伏見某所)
chida2.jpg
(撮影:愛知県某所)
chida3.jpg
(撮影:京都市伏見某所)
とにかく、この目で日食を確認できたのは、感動的瞬間でありました。
現代でこそ「天体ショー」として大勢の人々が観測を楽しむことができますが、
古代中世の人々にとっては天変、凶兆であり、
不吉な現象とみなされていたのは当然のことだったと思われます。
たとえば、中世の貴族による日記などには、日蝕や月蝕、
彗星などの天変に関する記事がみられます。
天文学や陰陽師などの計算より日蝕などがおこると割り出された日には、
貴族や密教僧らによって熱心に祈祷が行なわれていたことが読み取れます。
雲が空を覆い、日蝕を観測することができない状態となれば、
祈祷の効果が現れたと考えられていたようです。
例を挙げると『玉葉』文治5年正月28日条には、
「自今日、日蝕御祈被始修一字金輪法、仁昭法印修之、御持僧等依辞退也」
(今日より、日蝕の御祈始められ一字金輪法を修む、仁昭法印、之を修む、御持僧等辞退によるなり)
とあります。
一字金輪仏法は息災、延命などを祈願して行われる密教修法で、
本尊の一字金輪仏は北辰(北極星)と同一視され、
天変を調伏する際に通例として行われた修法のひとつでありました。
http://www.emuseum.jp/detail/100076/000/000?mode=simple&d_lang=ja&s_lang=ja&word=%E4%B8%80%E5%AD%97%E9%87%91%E8%BC%AA&class=&title=&c_e=&region=&era=&century=&cptype=&owner=&pos=1&num=2
(参考画像・e国宝のサイトのリンク)
ちなみに一字金輪仏といえば、今年の夏から秋にかけて、
岩手県中尊寺にて、藤原秀衡の念持仏とされている秘仏「一字金輪佛頂尊坐像」が特別開帳されるとのこと。
参考
http://www.chusonji.or.jp/topics/page.php?p=132
12年ぶりのご開帳ということで、今年見に行きたいと思っている秘仏開帳のひとつです。
今年は、「金星の太陽面通過」(6月)や金星が月に隠れる「金星食」(8月)など、
天体観測の当たり年といわれていますが、数年ぶりに対面(拝観)できるという点では、
これも楽しみは同じかもしれません。
chida4.jpg
(撮影:大阪府某所)
chida5.jpg
(撮影:長野県朝日村)
(千田)

ツバメ

以前、冬鳥であるユリカモメのブログを書いたことがありますが、
今回は同じ渡り鳥でも夏鳥であるツバメのお話。
マンションの入り口にツバメが巣を作るようになって数年。
今年も早々とかわいいヒナたちが顔をのぞかせはじめました。
つばめ
ちなみに、巣は今年も新築されることはなく、ここ数年使いまわしされています。
以前、実家にきていたツバメが何年か巣を使いまわしした結果、
大きく成長したヒナの重みに耐えきれず、壊れてしまったことがあります。
その時は巣立ち直前であったようで、
ヒナたちは無事巣立っていくことができて良かったのですが、
京都でみているこのツバメの巣もいつか崩壊してしまうのではないかと
一人ハラハラする毎日です。
ツバメと人との関わりは深く、「柳に燕」は同じ季節内で似合うもの、
調和して絵になるものの組み合わせとして古くから親しまれており、
身近なところでは掛軸や花札の絵柄があげられます。
吉祥
また、人の住む環境に営巣するという習性から、
「ツバメが巣を作る店は人の出入りの多い店」として、
商売繁盛のシンボルともなっているツバメ。
そんな縁起物たちに見送られつつ、本日もはりきって出勤する私なのでした。
(三村)

三嶋りつ惠展覧会「ドルチェヴィータ」

三嶋りつ惠展覧会「ドルチェヴィータ」
ぎゃらりぃ思文閣にて、本日、5月14日より始まりました。
ritsue_front.gif
京都生まれ、ヴェネツィア在住のガラス作家である三嶋先生が
ぎゃらりぃ思文閣に出品されるのは、今回で2度目となります。
用の美を意識して作られた38展のガラス作品は、全てが新作。
作家の暮らしの中に入り込んだような空間に展示されています。
mishima_works.gif
繊細で硬いという性質をもつガラスですが、
日常のなかで使われることを意識して作られたからか、
どこかリラックスした印象すら与えてくれているようにも見えます。
今回の展示では、制作にインスピレーションを与えたという
現代書の作家、井上有一氏の作品とのコラボレーションもお楽しみ頂けます。
inoue.gif
「ドルチェヴィータ」展は5/27(日)まで開催しております。
ぜひお立ち寄りになり、ご覧くださいませ。

焼物と出逢う

日頃あまり陶器にはこだわりもなく、
自宅の食器棚に収まっている器は百円ショップで購入したものや
粗品等の頂き物が大半だったりします。
しかし先日萩へ行く機会があったので、
折角だしちょっと寄ってみるかと、
軽い気持ちで萩焼のお店を覘いてみました。
店主の話に耳を傾けながら一つずつ手にとって見ているうちに
すっかり夢中になってしまい、
少し見るだけのつもりが、30分40分と経ち、
その店を出た後も次の店を見つける度に入っていく始末。
初めて触れる萩焼独特の質感と色彩に心を奪われ、
見れば見るほどその魅力に惹き込まれていきました。
市内の至るところに萩焼を扱うお店があり、それら一軒一軒を覘いていったため、
結局他に行く予定だったところを数ヵ所断念せざるを得ませんでした。
お茶碗、箸置、ぐい呑、徳利、珈琲カップ、タンブラーと、
種類も様々ですがお値段もピンからキリまであり、
お高いものにはやはり素人目にも感じ取れる気品のようなものが漂います。
勿論そんな高価なものに手が出るはずもなく、
専ら路面に陳列されているお手頃な品を物色して廻りました。
萩焼は長年使い込むことで器の色が変化し
枯れた味わいを見せる(=「萩の七化」)というので、
通りで皆真剣に選んでいる人ばかりです。
旅先でしたのであまり嵩張らないものを選び、懐具合も鑑みつつ、
最終的に一等気に入った御猪口を購入致しました。
hagi.jpg
この器が今後どのように化けていくのか、考えるだけでお酒が美味しくなりそうです
(しかし安物だから大した変化はないのだろうか…)。
同じような色・模様でも一つとして同じものは無く、
時間をかけて探し自分だけの器と出逢う、
これが焼物の愉しみ方なのかと発見した次第であります。
(真壁)

旅の魅力

     いつも少し長期にわたった旅から帰って来ると、
     旅の疲れで何日か何もしないでぼんやりしているが、
     そうした帰国早々の短い期間が、私は好きである。
     (井上靖『わが一期一会』)

井上靖―わが一期一会 (人間の記録)

 商品詳細を見る
大型連休、皆様いかがお過ごしになられましたでしょうか。
ご旅行や帰省などで、日常住まうまちを離れ、
いつもとちがう環境で数日を過ごされた方も多かったのでは
ないでしょうか。
そして、帰ってきては、月並みですが、
「やっぱり家がいちばん」といった感想を新たにした方も
いらっしゃるかと思います。
(私自身はさまざま算段をつけきれず、
特にどこへ行くこともなく終わってしまいましたが…)

(さらに…)