「神代杉」をご存じですか?

千年以上もの長い間地中や湖底に埋もれていた杉を神代杉と呼びます。
偶然生まれた貴重な環境によって、土に還ることなく埋もれたままになっているのです。
土や火山灰などの成分がゆっくりとしみ込んでいき、
表面は黒色ですが中は卵の黄身のような色をしているそうです。
しかし再び空気と光にふれるとたちまち色を変え、薄い墨色のようになります。
それを数年かけて乾燥させると、灰色がかった美しい色へと変化します。
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神代杉は磨けば磨くほど艶が出るといい、渋みのある色と木目の美しさが何よりの魅力です。
これらは土木工事の過程で偶然掘り出されるもので、完全な形で掘り出されることはほとんどありません。
また、十分な時間をかけて乾燥させなければ作品を制作することはできません。
このような神代木は杉だけではなく欅や楡などもありそれぞれに独特の風合いを持っていて、
それは人工的には決してつくり出せない、とても貴重で神秘的なものなのです。
指物師・菅原伸一さんも神代杉の美しさに魅せられたひとりです。
来月の個展では、作品を通して皆さまにも神代杉の魅力を感じていただけたら嬉しく思います。
個展の詳細は思文閣ウェブサイトから。「ようの美 指物師 菅原伸一展」
(前田)

指物師 菅原伸一展

ぎゃらりぃ思文閣より個展のお知らせです。
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釘を使わずに、巧みな技で木を組み合わせて造られる木工芸品を「指物」と呼びます。
ひとつひとつの素材を正確に測ることがとても大切な作業です。
そのため仕事には「ものさし」が欠かせなかったことからこのように呼ばれたとも言われています。
ぎゃらりぃ思文閣では、指物師・菅原伸一さんの個展を開催いたします。
菅原さんは岩手県・一関市の工房で活躍されている指物師です。
昨年の4月に開催いたしました「木と糸展」で初めて菅原さんの作品に出会いました。
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菅原さんの作品は、ご自身の人柄を表すようにどこか懐かしく優しい雰囲気を持っています。
木の持つ本来の美しさを存分に引き出した優しい作品を、今回も沢山ご紹介できることと思います。
どうぞご期待下さいませ。
■■ようの美 指物師 菅原伸一展■■
 於:ぎゃらりぃ思文閣
 9月18日(土) ~ 9月26日(日) 会期中無休
 10:00~18:00

あの世の情景-六道絵

もうすぐお盆の時期がやってきます。
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京都の「五山の送り火」は有名ですが、「送り」のまえには、「迎え」の行事があります。
京都ではご先祖様の霊を「おしょらいさん」と呼んで、
迎え鐘をついて現世へお迎えする六道参りが行われます。
死後、極楽往生できなかった者が行く六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・阿修羅道・人道・天道)にいる
ご先祖様の霊を現世にお迎えし供養する行事で、
六道珍皇寺大報恩寺(千本釈迦堂)などで毎年8月7日から10日の時期に行われます。
今回は、この六道の情景を描いた六道絵について少しお話しします。

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五条坂の陶器まつり

一年で一番暑い季節がやってきました。
今は、二十四節気でいう「大暑」の時期にあたりますが、
文字通り、京都では猛暑日が続いています。
そんな暑い中、今週末の8月7日から10日まで
京都東山の五条坂では陶器まつりが行なわれます。
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大正時代、お盆のお参りの方を対象に、五条坂に窯を持つ作家たちが
店に出せない作品を市という形をとって売りに出したことが始まりと言われています。
現在は四百店もの店が、五条坂の両側にずらりと連なり
日本でも最大級の陶器市として毎年多くの人で賑わいます。

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